ラブライブ!はやばい。ただそれだけが言いたくて。

2013-01-29 22.20.13

 

cr.hatenablog.com

 こんな記事書く程度にはラブライブ!にハマっている次第です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。僕のiPhoneにはラブライブ!曲しか入っていません。ラブライブ!の話を、ちょっとだけさせてください。

ラブライブ!の3D。

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ラブライブ!の大きな要素の一つに3Dモデルのダンスがあります。このダンスは従来の「手書きアニメのみ」でもなく、「3Dモデルのダンスのみ」でもなく、3Dと手書きアニメの複合となっているのが特長です。そもこの手法は主にロボットアニメで使われているもので、ガンダム00やUC、スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクターなど幅広く使われています。戦艦だけ3Dと言えば種のアークエンジェルなんかが印象的でしたね。ともかく。それを深夜帯の美少女アニメに適用したのがこのラブライブ!です。

あの大ヒットアニメ「アイドルマスター XENOGROSSIA」でアイドル物をやったサンライズ第8スタジオが、「アクセルワールド」と「境界線上のホライゾン」の後に再び手がけた作品がアイドル物だ!と騒がれている本作ですが、テレビアニメ放映までの二年半の間は「アニメ風ピンナップを含む雑誌連載記事」と「CD+OVA」が、キャラクター達の活躍の場でした。

世は正に「アイマス以後」……サンライズ(バンナム傘下)×ランティス(バンナム傘下)×電撃G'sマガジンでバーチャルアイドルを作り上げるという、アイマスで成し得た「アイドル」の別方向の再現がこのラブライブ!である。というのは想像に難くありません。

何が新しいのか、の話をします。

ラブライブ!のCDについてくるDVDは、CDに収められた楽曲のプロモーションビデオという設定になっており、フルバージョンの楽曲が使われている映像作品です。まずこの時点で新しい。大抵の作品では2分程度のショートバージョンが使われるのが世の常です。これはハルヒだろうが、かんなぎだろうが、アイマスだろうが出来ていません。(テレビアニメ版アイマスは未視聴です。あったらすいません)

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PVという設定である以上、彼女らが踊るのはステージの上とは限りません。校庭だったり、大きな通りだったりします。そして、画面は決して彼女らの踊る姿だけを映し続けるわけではありません。プロモーションビデオですから、彼女らが演じるドラマ仕立てのカットも入ります。ここも新しい。

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このドラマ部分が彼女らを描くのに大いに役立っています。1stPV「僕らのLIVE 君とのLIFE」ではスクールアイドルを思いついた穂乃果が手芸部のにこ&真姫に衣装の企画を持ち込み、偶然バドミントンのシャトルを穂乃果達の所へ飛ばしてしまった花陽&凛も加わり、屋上練習中に覗きに来た希も見つかってしまい……と、これ一本で「ああ、彼女たちはこうやって今歌って、踊っているんだ」と理解できるようになっています。ストーリー性のあるPV万歳。

雑誌連載企画である以上、小出しにされるショートストーリーで出た「キャラ同士の関係性」や「細かい設定」というのは後発の人々には知る手段がありません。ですがこのPVで「あの○○やってた子が、気になる」というハマりかたも出来るわけです。うわあこれAKBの手法だ。アイドルだ。


そして大事なのがダンスパート。メンバー全員を収めるカットでは「最前の子だけ手描きでバックの子達は3Dモデル」にし画面の情報量を増やしつつキメるところはばっちりキメます。3Dモデルだけの所でもやけにキビキビした動きで踊ってくれますね。これに原画マン入魂のバストアップ手描きカットも次々に入るものですから、見てる側は瞬きしている暇がありません。1人でも3人でも5人でもなく、9人が踊っていて、しかも全く破綻していないというのは奇跡でしょう。いや奇跡だってマジで。

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この「次々に画面が移り変わる」のと「バストアップ手描きカット」がラブライブ!故の新しさでしょう。あくまで「ステージ上のライブ」を映している以上、激しいカメラワークの出来ない作品もありましたし、時間の連続性を無視したここ一番の決めカット(各キャラのイメージカラー入り)も入れられませんでした。PV制作にかかわった人々の妄執の域にも足を踏み入れつつある「拘り」が、このPVには溢れています。

そんなPVが、CDとセットになっているのが標準の売り方なわけです。普通なら「DVD付き限定版」だとか言って、バラ売りするだろうに、です。表題曲、そのPV、カップリング曲、更に15分弱のラジオドラマ。これらが1つのパッケージとして売られているのですから、本誌を追いかけていなくてもCDだけで楽しめるという訳です。というか、私はテレビアニメまではCDでしかラブライブ!を知りませんでした。

CDと曲自体の話。

この楽曲群、作詞を畑亜貴が務めている事ばかり注目されるのですが、ファンに聞けばまず出てくる曲である「Snow halation」の編曲者である中西亮輔氏は実際にAKB48の楽曲を手掛けた人ですし、他の曲もアイドル声優含め実際に「アイドル」の楽曲に関わった人々が作っています。

キャラソンに甘んじない「アイドルっぽさ」の根底には「新しいけど、何処か懐かしい」というテーマがあるらしいですね。例えば最近リリースされたテレビアニメのエンディングのカップリング曲「輝夜の城で踊りたい」なんかつんく♂臭というかモーニング娘。だし、「もぎゅっと"love"で接近中!」は電気グルーヴなのやら中田ヤスタカなのやらと言った感じ。他にももろTWO-MIX槇原敬之の曲、倖田來未っぽい曲など「すげえそれっぽい曲」が目白押しです。何?「それっぽいんじゃなくてパクリ」だって?はて、何のことやら。盗用と言う言葉はスパロボKに言うべきです。貴様のような奴がいるから戦いが終わらないのです。

そんなこんなとCD+DVDの中身について書きましたが、これらは初週3000本も売れぬままだったそうです。嗚呼、正に駆け出しアイドル。そんな彼女らのベストアルバムですが、テレビアニメ効果もあって1万枚突破だそうです。iTunes Music Storeでもアニメ部門で連日トップ。テレビアニメのOPも総合で23位まで食い込む快挙。テレビアニメのOPは正にPVの文脈で作られており、あのインパクトにやられてしまった人も多いと聞きます。可愛いよねOPのまきりんぱな。超可愛いよね。

そして今のアニメ。

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現在放映中のテレビアニメはストーリーラインからすると正にラブライブ/zeroとでもいうべき物語で、μ's結成のお話をやっています。こちらも毎度目が離せませんね。とにかく話が丁寧に作られている上、京極監督の(3話まで)や渡邊哲哉氏(4話)によるコンテのテンポの良さでぐいぐい引き込まれます。3話のファーストライブや4話の屋上のシーンは何かと話題になりましたし、今後も語り継がれていく気すらしています。OPでばっちり踊っているので安心して見れますし、OPで踊っているからこそ生徒会組はいつ踊るんだ、と気になって仕方ありません。エリーとのんちゃんはよ踊れ。はよ。

さて彼女らの「中の人」ですが、公式サイトに行くと分かる通り最初から大っぴらに出しております。μ'sは「バーチャルアイドル」であるとともに「現実のアイドル」でもあるわけです。彼女らはラジオやらニコニコ動画での放送やらで見ることが出来ますし、ファーストライブのBDでもお目にかかることが出来ます。Youtubeの公式動画にもありますが、彼女たちはなんとライブで「PVの振り付け」の再現に成功しております。それどころか全曲に振り付けがあるものですから驚きです。実際にこの目で見てみたいですね。彼女たちのライブを。

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現在放映中のアニメが終わっても、ラブライブ!は続いていきます。6月のライブに、いつも通りの雑誌連載記事。そしてまだ見ぬ6thシングル。願わくばあと少しだけ、このお祭りが続きますように。

やばいよ、ラブライブ。ほんと。