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真・女神転生4やったんだけど何かあんまおもしろくなかったって話させてよ。

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デーン…ドドッ…

デーン…ドドッ…

デーン…ドドッ…

と言うわけで真・女神転生Ⅳ(以下真4)を二周したんだが、何かもういろんな所でしっくりこなかった。しっくりこなかったのでしっくりこなさをぶちぶちと吐き出す。とりあえずはこの売り文句を引っ張ってこよう。

悪魔を仲間に引き入れたり、合体するなどして使役する背徳的なシステム。
何度プレイしても飽きの来ない奥深いバトル。
東京などを舞台とした美麗なフィールド。
その高いクオリティとゲーム性で熱狂的な支持を得ている「真・女神転生」シリーズ。
アトラスが誇る職人集団が作りこんだ最新作が、3DS用の大作RPGの決定版として登場します!

真・女神転生Ⅳ | ニンテンドー3DS | 家庭用ゲーム | セガ 製品情報
https://sega.jp/3ds/megaten4/

 

う そ こ け 。


このプレスターンバトルの何処が奥深いってんだ?

真4の戦闘はプレスターンバトルである。が、真3のそれとは変わった。真3のそれが「消費」に重きを置かれていたものと違い、真4のそれは「増加」が鍵となっている。具体的に言うと「弱点属性で突く」とか「クリティカルヒットが出る」とかやると更に行動回数が増えるわけだ。4人パーティだと最大で8回の行動が可能である。これは敵も味方も同じだ。

その結果どうなったかと言うと、戦闘は弱点属性の魔法でタコ殴りにして1ターンでいかに終わらせるかのゲームとなった。敵パーティの弱点は多種多様なので、手間を減らすためにどの悪魔も3~4属性の魔法を常備していく事になる。必然的に悪魔ごとの個性は薄くなるというものだ。タコ殴りにしてこちらには指一本触れさせずに終わる。奥深さなど無い。

というのも、このターン増加は敵にも適用される。相手に行動を許した時点で全体属性攻撃が飛んできて+1ターン。全体即死攻撃が飛んできて+1ターン。物理攻撃だってクリティカルが出れば+1ターン。敵だって連続で8回攻撃が可能だ。

このゲームは速さに応じて敵と味方がキャラごとに交互に攻撃するゲームではない。故に相手にターンを回す=タコ殴りにされる可能性=プレイヤーに何の落ち度もないのに殺される、という事態が起こり得る。要するに殺されない対策が立てられないずっと俺のターン。ドロー。モンスターカードって奴だ。

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で、その結果どうなったか。先にも書いたように「魔法は4属性常備」「スキルを使うのが大前提なのでMPの高いタイプの悪魔が重宝される」に始まり「全体攻撃は1ミス出た時点で無駄にターンが消費されるので使わなくなる」「全体魔法は1人でも反射・吸収が居る時点で撃てないので消す」と言うような取捨選択が行われ、似たような悪魔だらけになる。あとはボスの使う魔法に合わせてその属性の無効化持ちを繰り出すだけだ。

こちらのやる事がこうなるのももう分かり切っていたのか、後半のボスは悲惨だった。何が悲惨って「プレスターンバトル」なのに「ボスに弱点属性無し」で「何でもかんでも全体攻撃」で「とにかく防御無視の万能属性攻撃」に「全体攻撃を食らうと状態異常がもれなくついてくる」といった具合だ。ボスは複数回攻撃出来るので全体→全体→全体→はいクリティカルが出たのでもう一回全体攻撃。相手しててちっとも面白くない。大味である。

で、この「大味さ」にとどめを刺すのが「弱点オートプラグイン」の存在である。これは通常攻撃しか行わない「オート戦闘」を「魔法バンバン使って弱点を突きまくるオート戦闘」にしてくれるシステムで、アビリティポイント(ゲーム中ではスマホのアプリを模しているのでアプリポイントと言う)を使って買う事が出来る。買って使うとオートタコ殴り。オート勝利。道中詰まることなど一つもない。人間が操作しなくても勝てるようなゲームなのだ。

つまりこのゲーム、「飽きのこない奥深いバトル」と言っておきながらその実「飽きる飽きないの前につまらないバトル」だったのである。序盤こそ殺されたが、ナラクのボス「ミノタウロス」戦を超えてしまえば馬脚を露すのは速かった。


ヨソモノのサムライ

ヒーロー、人造メシア、そして人修羅に比べるとサムライのなんと弱い事か。やった事と言えば東京観光だけである。サイドクエストもザ・お使いといった感じで、ベセスダRPG以後にこの話の薄さは不味いでしょうと言った感じ。ニュートラルルートで毒にも薬にもならないクエスト全消化を命じられた時には流石にまいった。

ふざけるな、山井一千 : マイノリティの小言
http://blog.livedoor.jp/xenoring/archives/28779605.html

こちらに大体言いたいことが書いてある。

そもそもサムライというのはまさに天上人であり、東京というのは「訪れた場所」であって「人々の住まう場所」ではない。なので「その決断で世界が変わる」などと煽られようが、本来の居所の東のミカド国には全く関係が無いのである。なのでサムライ一行が入れ込む理由が無い。現に「長旅で疲れたぜ」と作中でキャラが発するように、東京は只の異世界なのである。

これが旧来のメガテンや同じ真・女神転生の名を冠したSJ、それこそ最新のデビサバとなると「僕たちの日常が一変する」とか「僕たちの日常を取り戻そう」となるわけで、主人公一行に行動理由が無いのが酷く弱かったと思う。ゲーム全てが「クエスト」の器を脱せず、お使いのゲームでしかなかったわけだ。早いうちから逆さヒルズのエグさを東京中で見せておくべきだった。同じ「平穏な管理世界」から抜け出した人間の話としても、まだfallout3の方が話が面白いと思った。


その行き当たりばったりを説明せよ。

「わざと」などとインタビューで言っているが、意図したものだろうが何だろうが話の作りも雑だ。「本を読んだら悪魔化する」という事でかつて人間だった悪魔を手にかけるのは分かる。じゃあ何故本を読んだら悪魔化するのかが無い。「赤玉を飲んだら悪魔化する」のはいい。じゃあ何で赤玉で悪魔化するんだ。「ガントレットが人を選ぶ」のは良い、じゃあガントレットが選ぶ基準は何なんだ。「天使がまるで機械みたい」と言うのなら、じゃあ天使とは何なんだ。先にあるのが「こういうシチュエーションカッコいいよね」ばっかりで、それに対してのフォローがほとんどない。「天使は神の力とそれを使うプログラムのパッケージのようなもので、意思は無い」ぐらいのフォローはやって当たり前だろう。そこいらのライトノベルの方がよっぽど良く出来ている。

必要なのは「中庸」である事ではなく、「人間として選び続けていく事」だったはずだ。故に人間はロウな人間だっているしカオスな人間だっている。人間がそうやって信じるために信じて崇めたのが神々と悪魔であり、女神転生世界の根底には「そうやって我々を必要としたのは人間たちの方だったろう」という人間と信仰についての物語があった。真4にはそれが無い。

その歪みが最も色濃く現れたのがニュートラルルートだ。真4の東京とそれ以外の空間では実は時間の流れが違い一人の少年が天上へ向かい国を作ったという話が仄めかされはするもののそれは話にはさっぱり関わって来ない。それめちゃくちゃ話としては重要じゃないですか。建国の真相に天使と悪魔が関わってるとかそういうの無かったんですか。しかも堂々と明かさない癖にいろんなキャラが「昔お前みたいなやつがいたよ…」だの「かつての君が今の東京を守るんだ…」だの煽り始める。もったいぶるぐらいならきっちりメインストーリーでやってくれ。

真・女神転生4】ストーリーと世界観を考察してみた(※ネタバレ注意) | シバ山ブログ
http://shibayamablog.net/game/8858/

なお脚本を書いた人間の脳内設定についてはこちらの方が考察しているので読むとよい。

管理世界である東のミカド国は真2のTOKYOミレニアム、平将門がミサイルから守るの部分は真1のトールマンのICBMを彷彿とさせる。が、そうやって過去のゲームから借りるだけ借りて雰囲気作りをしておいて、それが話に関わることは一切無い。というのはどういうことだろう。

「善意の大魂」が「保守」のために「神の戦車」となり、「悪意の大魂」が「革命」のために「大魔王をよみがえらせた」というのもおかしい。と言うのも、メガテニストなら最早常識であろうが…律で縛ろうとする唯一神も、あるがままをよしとする悪魔も、双方「善い事」「善き者」と自ら考えている。「天使」は「善意」と「悪魔」は「悪意」と一言で言える存在では無いのだ。過去にYHVHすら殺した「人間」についてのシリーズがこのようなお粗末な二元論を展開してきたのが残念でならない。

山井という人間は自社製品であるストレンジジャーニーぐらい遊んできてほしいものだ。いや、ホントに。あなたの作ったゲームだっていろいろ遊んできたけど、これを「真・女神転生の最新作である」と言われても困る。


インデックスが死んで、アトラスが生まれた。

インデックス、アトラスとインデックスに新設分割。アトラスの商号が復活! - GAME Watch
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20140218_635625.html

会社が大変なのもわかるが、結局出てきたのは「メガテンP if…」みたいなゲームだったと言うわけだ。カネも中途半端にソーシャルゲーム風に「遺物が時間復活」とか言い出すぐらいなら悪魔を倒してマッカを得られるようにすれば良いし、DLCもあんな小出しにする必要無かったろう。THQといい潰れそうになると妙なことをやるのはどこも同じか。

ぐちぐち書いたが、中古2500円ぐらいで一周サラっと流すぐらいならまだ耐えられるかもしれない。「すべての謎が明かされるに違いない」というワクワクを胸に進んで、一周終えてそれで忘れれば良い。それが一番だ。そのままインデックスの下に入った頃にリリースされたこの「真4」の事を忘れて、「アトラス産新作RPG」への期待に胸を膨らませよう。うん。

間違えても二周してはいけない。謎は明かされないし、物語が緻密に作られているなんてことも無いからだ。人々が、世界が「東京」を忘れたように、この真4も深く考えずに「忘れる」のが良いに違いない。

アトラス、立て直しおめでとう。出来れば真3の携帯機移植か、真2のPSとGBAいいとこ取りのリメイクか、SJ2か、デビチルあたりでも出してくれ。真5があるなら、絶対に山井という男を関わらせるな。頼むぞ。本当に。

 

 

プレイ後に読むと最高にムカつくインタビューはこちら。

//電撃 - ネタバレ注意! 『真・女神転生Ⅳ』発売1カ月後だから明かせる深遠なテーマと、気になる数々の謎を開発陣が語る
http://dengekionline.com/elem/000/000/658/658214/