ラブライブ!サンシャイン!!4話。5年後の君にもあげるよ元気。

スカートが似合わないから。

口調が変だから。
人前に立てないから。
運動が苦手だから。
将来が決まっているから。
今まで続けてきた事に背くことになるから。
おねえちゃんがかなしむから。
 
スクールアイドルなんて、私には出来ない。
 
 

眩しい夢に気づいた君に

ラブライブ!サンシャイン!!(以下ラッシャイ)の4話、完璧である。完璧すぎて今更僕が書くことなんてあろうか。いや、ない。
 
ないのは寂しいので思いの限りを書く。
 
 
国木田花丸と黒澤ルビィ。
それこそ子供の頃からスクールアイドルが大好きだったルビィと対照的なのが、今までスクールアイドルにそれほど関心のなかった花丸だ。
 
ルビィの夢を後押しするのが、ユメノトビラを開くのが夢。とっくに夢に気づいている君を、輝くステージへ送るのが夢。そんな花丸を動かしたのは、歌や踊りでなく一枚の写真だった。
 
当時、高校一年生。秋のファッションショーに招かれてのライブ。その時の写真である。
 
憧れ方だって十人十色。国木田花丸が見つけた夢の鼓動は、「悩まないで夢を見よう」という歌の通りに動き出したのだ。街頭の大型モニタに映し出される姿に憧れを抱くものもいれば、本屋で立ち読みした雑誌から始まる夢もある。
 
ルビィを送り出し、また一人で図書室へ戻る花丸のシーン。名残惜しそうにページを閉じる指の演出がまた素晴らしい。たった1枚の写真、そこに至るまでの物語を私達は知っている。そしてその物語を親友である花丸に語るのは、背中を押された黒澤ルビィだった。
 
だからね あげるよ元気 そのままの笑顔で
歌おう 歌おう あげるよ元気 悩まないで夢を見よう
 
ショートカットの、実は恥ずかしがりな、一人のスクールアイドルが居た。その女の子の姿は5年経った今も、誰かの心を動かしていた。やっとμ'sだけでなく、「スクールアイドルのいる世界」を描けるに至ったラッシャイはこれからも見逃せない。