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Apple教に入信してみた。

知人からMacbookを頂いて二週間が経ちました。

・初期化
Macbook 2008 Early (C2D 2.1Ghz RAM1GB→4GB)なので、プリインストールはMac OS X v10.5 Leopardです。今回は「Lionを入れ直す、という体で初期化を行う」という方法を取りました。

HDDを完全に一度フォーマットするためには、外部メディアからブートする必要があります。Windowsの場合はインストールディスクを用意するか、LiveCD対応のLinuxを使用するのが一般的です。Macは「手持ちのUSBメモリをブート用メモリに加工する」という手段が取れるので、ブート用メモリを作成し、キーを押しながら起動してUSBからインストールを行いました。

USBメモリからLionのインストールを行うと、パーティション選択の後Apple IDを入力させられます。これは従来の「シリアルコード入力」にあたるもので、インストール後に使うアカウントとは関係ありません。事前に聞いておいた知人のIDとPassを入力し、「他人から譲り受けました」という体でインストールを開始しました。

インストール前に他のLinuxディストリビューションよろしく、OSの更新をDLしながら進めてくれるので、インストール後速やかに使用できました。アカウントを作成後、それとAppleIDを紐付けて準備完了です。

・パッと見の使い勝手
ファンクションキーは用意してありますが、実際にF10なりF11を利用する場合Fnキーを同時押しする必要があります。それらには「液晶モニタの明るさ制御」「iTunesの制御」「音量の制御及びミュート」「実行中の全アプリを表示(WinのALT+Tab)」「電卓などのガジェット画面表示」などの機能が割り当ててあり、1キーで操作が可能です。輝度とミュートを弄れるのは便利ですね。

また、「全アプリを表示」や「アプリ間の移動」は三つ指タップで実行出来るらしく、マルチタップ時代のOSであることを意識させられます。このMacbookは二本指しか認識できないのが残念。

Ctrlキーの在るべき場所にCAPSキーがあり、所謂キーボードショートカットはWinキーの位置にあるcommandキーがメインになります。ちょっと慣れるまで時間がかかりましたが、「commandキー長押しでショートカットキー一覧を表示」というアプリを導入する事により、「こんな機能があったなんて知らなかった」となることを防げるのが好印象です。あらかじめセットしてある表から出すのでなく、実行中のアプリから一覧を生成しているらしく表示できないアプリが無い、というのが安心です。

MacAppStoreには「定番の海外製フリーソフト」がずらりと揃っているので、不自由しません。有料のアプリもKeynoteやらCiv4やらBraidやらなんでもありです。Mountain LionですらMacAppStoreから購入してアップデートすることができます。もちろんAppleIDに紐付けられているので煩雑なライセンス管理はありませんし、iOS Appを購入する時と同じポイントが使えるのでクレジットカードよりアイテムを買いやすいと思います。

日本語入力はスペースバー横の「英数」「かな」ボタンを使ってモードを切り替えるのですが、結構使いやすい。Macbookの打鍵感と相まっていい感じです。ただお世辞にもことえり(標準IME)の頭が良いとは言えないので、Google日本語入力のお世話になる事にしました。

・ソフトウェア配布についての考え
WindowsであればZipを落としてきて、解凍し、任意のディレクトリに配置。または解凍し、インストーラを起動する所です。しかしMacの方法は違います。ダウンロードしてくるのは.dmgという「ディスクイメージファイル」です。Macは標準で仮想ディスクのマウント機能を備えています。ダウンロードしたファイルをマウントすると、「このアイコンをapplicationsディレクトリにD&Dしてください」という画面がFinder(エクスプローラ)に表示されるので、操作するとファイルのコピーが行われてインストール終了。煩わしいダイアログはありません。

Zip→解凍したファイル→インストール という手順でデータが3倍に増え、ZIPを一度解凍するという手間があったことを考えれば、これは大きな進歩です。もちろんdmgを削除するだけで掃除も完了です。回線が高速になりストレージが大型化した現代故の「富豪プログラミング」ならぬ「富豪コンピューティング」といったところでしょうか。素晴らしい考えです。

applicationsフォルダにインストールしたアプリは、MacAppStoreからのインストールでもdmgファイルからのインストールでも、SteamからインストールしたゲームだってLaunchPadに自動で登録・一括管理できるので便利です。iOSのようにフォルダなんかも作れるので良いんじゃないでしょうか。「デスクトップにショートカットを作るか否か」よりはよっぽど現実に即した作りだと言えます。

appleの目指すコンピュータの在りかた
普段使いのWindowsPCじゃなくMacbookでも音楽を聞きたいなと思いました。「Macbookにも曲を移す」というのはちょっと無駄があるので、「サーバに置いてある音楽を再生する」という方がスマートです。ここで出てくるのがTimeCapsuleという選択肢です。

http://www.apple.com/jp/timecapsule/

これはNAS、プリンタサーバ、Wifiアクセスポイント、ルータの機能が1セットになって3万円を切ってる優れもの。これにiTunesのライブラリを入れておけば音楽のやりとりも出来るし、ファイルサーバにして端末にはアプリケーション以外入れなくて済むという寸法です。こういう形でのオールインワンはなかなか見かけませんので、「何を買えばいいのか分からない」という疎い人にも、「これをやりたいけど機器が増えるのは面倒くさい」というオタクにも刺さるナイスな商品です。

TimeMachineというバージョン管理システムMacには搭載されているので、ストレージの容量が許す限り「消してしまったデータ」も「上書きしてしまったデータ」も容易に取り出せます。ゴミ箱orDIEなWinでSVNを入れてローカル運用なんて面倒くさいことをしなくて済むのは大きいですね。

連絡帳やメール、各種設定はネット上に保管され、音楽も購入したりCDから取り込んだ時点でNASに保存。アプリもLaunchPadで一括管理出来るということで、Appleは極力データの実体や煩雑なディレクトリとファイラーの関係を見せないようにしていると感じました。携帯電話で「データフォルダ」から写真を選ぶぐらいしかディレクトリについて考える機会の無い人でも、Macは安心して使えます。AirMacやTimeCapsuleにUSBのプリンタを繋げばWindowsPCでもMacでもiOS端末からでも簡単に印刷に使えるのがいいですね。

やれる事が増えるより、やらなくていい事が増える方がうれしい。仕様で羅列される数字より、大きな「新機能」なんかより大事な事があると言うのがMacに触れて改めて感じられました。

無理にWindowsを使う必要なんてどこにもないし、ExcelだってMacで動きます。事務用途ならまだしも、ゲームもやらないホビー用途のコンピュータならMacでいいんじゃないでしょうか。「WindowsじゃないOS」としてのiOSandroidの成功も、それを裏付けているように思えます。

※今回の記事はApple教っぽい語り口でお送りしました。