読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

BF3のシングルが酷かったって話

110204bf3-thumb-499x360-24182-480x269

CoDに対抗し、わざわざ対戦ディスクとシングルプレイヤーのディスクを分けてまで「力を入れたシングルプレイヤー」を用意してきたBF3。EAが心血を注いで開発したフロストバイト2は如何ほどな物なのかと触ってみたのだが…

CoDでないものがCoDを必死に真似た結果とは

CoDが安心して遮蔽物に隠れてヒョコヒョコ撃てるのは、ひとえに「遮蔽物が壊れないから」だ。が、BF3に使用されている「フロストバイトエンジン」の売りは「破壊」である。しかも徐々に壊れるということで、気付かぬうちに遮蔽物が損壊している事がある。撃つ側にとっては面白くはあるのだが、死にゲーで更に壊れるとなると話は変わってくる。

このゲームはTrialsやCoD以降のゲームに関わらずロードを挟む。正確にはロードを感じさせない作りをしていない。死ぬ度にロード画面を眺めさせられるのが良くない。ダメージ表現も食らえば食らうほど白黒になるという風なので、視界が大きく揺れて画面が赤くなるCoDと比べると「死にかけなのか否か」が分かりにくい。

CoDは大不評だった4以降、MW2から「シングルプレイヤーの銃はアホほど高性能」になったのだが、その手の調整も行われておらず射撃感覚がすこぶる悪い。マルチプレイヤー向けの武器というのは一度に何十人何百人を相手するように出来ておらず、酷く跳ねる。

そしてAIもあまり頭が良くなく、「道路を横断する味方の援護」という狙撃任務にも関わらず道路や建物の屋上に現れる敵は揃いも揃ってプレイヤーを撃ってくる。これに「正面からナイフが刺さらない」「それどころか敵が結構な距離から刺しに来る」という近接攻撃についてのシステムも加わると非常にストレスが溜まる。臨場感は皆無だ。

一言で述べると。出来が悪い。

出来の悪いジェットコースターに乗って

screenlg3

イランの過激テロ組織の裏にロシア人武器商人の影があり、その過激テロ組織の幹部がCIAにスパイとして潜入していた。という話なのだがとにかく説明不足だ。CIAに主人公が尋問を受けるムービーが延々と流れ、思い出す度にアクションパートが挿入されるのだが、尋問する二人も主人公もロクに用語の説明もしない。ねちねちとデブが「お前は核爆弾のテロ屋とつるんでたんだろ」と苛めてくるのをハイデフで見せられる。私が「PLR」が「イランのテロ組織」の事だと知るために、ゲーム中の説明でなくWikipediaのページを開く必要があった。

戦闘機ミッションは操縦する事もなく、グルグルと振り回されながら淡々とフレアを焚き、無制限にミサイルをばら撒くというのを10分ほどやらされることになる。BF1942から10年。エースコンバットアフターバーナーという前例がありながら、ここまで、面白くない戦闘機ものも珍しい。折角E3で見事な通常モードと赤外線モードの切り替えを披露していた戦車ミッションも、後半は上に乗っての50口径機関銃での砲台ミッションになったのも酷い。

また、相手が物陰から殴りかかるイベントの度にQTEが起きる。このQTEは「ナイフを突き立てる」という形で終わるのだが、そのナイフを使うRBは一度も使わず、BとRTが要求されるのも理解できない。ボタンを押し間違えた時点で刺殺され、また長いロードが始まるので単なるストレスにしかならないのも最悪だ。

「宙返りと山と急降下があればいいんでしょ?」ぐらいの気持ちで作られたジェットコースターは、ドキドキもハラハラもさせることなく、ただただプレイヤーを力任せに振り回すだけだったのだ。

第三次世界大戦でどんな兵器が使われるか知らないが
第四次世界大戦は石と棒で争われるだろう

パリでの核爆発の後、テロの首謀者はニューヨークのタイムズスクエアでの爆破を試みる。その首謀者をカーチェイスの末に車から引きずり出す事に成功。首謀者との決戦はQTEでの格闘戦なのだが、首絞めでも投げナイフでもM1911でもなく、使われるのは瓦礫のレンガである。

「今ここでGRUの諜報員を捉えてしまえば、ロシアに核爆弾の情報が行き渡るのが遅くなり、核爆弾テロの被害を増やすことになる」と自分の上官を殺し、CIAに追われながらも一人の兵士として戦場を駆ける主人公。という図は悪くなかった。そう、題材は悪くはなかったのだ。

そのGRUの諜報員との視点の切り替えも、CoDのようには行かず、前述のとおり分かりにくかったし、何より執拗に機銃掃射を加えてくるMiGに無限スティンガーミサイルで反撃し歩兵が戦闘機を撃墜するというのが「限界を超えた戦場」やら「ゲームを越えたリアル」等にはそぐわない作りになっていて、没入感を著しく殺いでしまったのが残念だった。

ラストのレンガでの殴打も、どうせなら煉瓦を拾い、RTなりRBなりの攻撃ボタンでプレイヤーの思うままにやらせてほしかった。今も昔もQTEというのは「プレイヤーをイベントに介入させる」のでなく「間違えるとイベントが見られなくて面倒くさい」だけなのだから、金輪際こういう事はやめてほしい。

ナンバリングタイトルを傷つけるな

BF2は64人用マップを64人でやると広すぎて32人用マップで遊ぶのがベスト、というぐらいこのシリーズは「広すぎるマップ」を作る傾向がある。それは「家庭用機向けに12vs12で出す」としたBCシリーズでも変わらず、乗り物移動前提のマップは歩兵には余りに広すぎるように出来ていた。

それがBF3ではコンクエストもラッシュもPCの32vs32の広さのまま、24人しかいない家庭用の人数で遊ぶことになったのである。シングルプレイヤーもマルチプレイヤーも、家庭用への最適化を行わず、グダグダのまま発売一周年を迎えてしまった。

マップパックDLCも長々とリリースされたが、その最中「4が出ます」とBFブランドの安売りを始める始末。EAは確かに「出せば売れるブランド」であるが、NFSでもあるまいし品質の低いままリリースを強行するのは勘弁してほしい。出来損ないのシングルプレイヤーも、だだっ広いマップで遊ばされるマルチプレイヤーも7000円には到底値しない。