お前はまだiPhoneを低スペックなどと勘違いしているのか。
スマホやタブレットの性能を測る基準として、ベンチマークスコアというものがあります。特に著名なのがAntutuとGeekbench、3DMarkでしょう。
AnTuTu Benchmark - Know Your Android Better
Geekbench 4 - Cross-Platform Benchmark
https://benchmarks.ul.com/3dmark-android
パソコンでもCPUやGPUのベンチマークスコアとにらめっこして世代での差やコストパフォマンスを測るのと同じ様に、スマホやタブレットにも搭載されているSoC(CPUやGPU含め一緒くたになっている心臓部)も弾き出された「ベンチマークスコア」である程度の性能比較が可能です。
もちろん、スコアがマシでもただのスコア番長に終わり爆熱で常用に耐えないだとか、ガバガバなクロック(周波数)調整で変に重くなる瞬間があるとか、それぞれのスマホの「出来」は別の話です。
とは言え、載っているSoCが同じなら勿論性能は同じと言っても過言ではないでしょう。厳密に言えば採用されているメモリやストレージ等で微細なスコア差は出ますが、そこまで気にする人はこんな記事読んでないと思います。
今回は同時期に出たAndroidと比較しつつ、iPhoneの現性能について書こうと思います。
!注意書き!
※断りが無い限り、Antutuスコアはv6の物を使っています
※大容量のメモリ搭載のAndroid端末は同SoC搭載の端末と比較すると大体スコアが10000以上高くなる為、NexusやPixel等のリファレンス機、もしくは国内でもリリースされている端末に類似したスペックの物を採用しています。
!注意書き!
iPhone 6 -最も揶揄され、そして事実駄目だったiPhone
技術仕様
https://support.apple.com/kb/SP705?locale=ja_JP&viewlocale=ja_JP
A8プロセッサとメモリ1GBを搭載。発売当初から曲がる曲がると言われたが、近年曲がった個体を相当数見かけるようになりました。概ねボリュームキーかスリープキーを境として「への字」に折れ曲がっています。
The crescent moon issue only on iPhone 6 space gray models? : iphone
またインカメラの部品がずれ、写真のようにレンズ側にずれてくる不具合が特にスペースグレイカラーの端末に少なからず起きています。お持ちの方はチェックしてみてください。
さて、A8プロセッサのAntutuベンチマークスコアはと言うと80000という数字になっています。これは2015年のAndroid主要機種に搭載されたSnapdragon 810の80000前後と同等、XperiaでZ5までの機種は1年前の機種であるiPhone 6に並ばれていた事になります。2015年リリースの端末でiPhone6に勝っていたのはSamsung独自SoCであるExynos 7420を搭載していたGalaxy Note5やS6+(国内版は無印です)ぐらいになってきます。Note5もS6+も国内で発売されなかったのが惜しまれます。
ご存知の通り、2015年はスマホもタブレットも「オクタ(8)コアだ!」と喧伝していた年ですが、数字だけ見てしまえばデュアルコアのiPhone6と同じぐらいということですね。iPhone 6は発売時からメモリが大変非力と言われ、事実SafariやChrome、Twitter等のアプリを長時間起動しているとクラッシュしたり、文字入力がモタつくようになるなど出来がいいとはお世辞にも言えないスマホでしたが、こと単機能…それこそゲーム等を動作させる事だけに絞って言えば2016年の春に至るまで、下手なAndroidを買うよりマシという妙な状況ができていたとも言えます。
逆に言えば「俺は2015年のスマホなんだぞ!去年のiPhoneより重いとか馬鹿か!」という話については「そうだよ、6とどっこいどっこいなんですよ」と言わざるを得ません。
iPhone 6s -曲がりにくいけど腐食ウゾウゾミミズくん
技術仕様
A9プロセッサとメモリ2GB搭載。便利なんだか誤爆してプレビューが出るのが絶妙にスマホだと邪魔だわの3D touch搭載が話題となりました。効果的に使ってるAppあったら教えてください。6の反省を生かして若干硬くなりました。
#iphone6sdescascando pic.twitter.com/CVs0xVhf5e
— DDR Web Studio (@ddrwebstudio) 2016年6月17日
それと引き換えに、自動で価値を落とす腐食機能が搭載されました。アルマイト加工にありがちなピットは車のパーツなどでは見かけることがありますが、Appleによりカメラ周りや白いアンテナラインの周辺、各種端子の周りでよくよく発生するようになっています。
これは同時期にリリースされたApple Watchも同様であり、特に背面の刻印のところから腐食が起き、最早文字の判別が付かなくなっている個体も珍しくありません。Appleの1つ目の製品を買うなんて相当な傾奇者だぜ!ガハハ!Apple WatchのSeries 2からは寧ろプールに飛び込め!だなんて広告始めたけどな!
※Apple Watchは初代から防水ですし、公式がぬるま湯で洗えと推奨しています
だんだんApple製品をクソミソに言うだけの記事になってきたので本題に入りましょう。
iPhone 6s搭載されているA9のAntutuスコアは133000。先ほど紹介した同年のSnapdragon 810が80000ですから、差は圧倒的です。勿論、このスコアは同じA9を搭載しているiPhone SEやiPad(第5世代)でも概ね同じ。これが「2015年のAndroidとiPhoneなのに明らかにゲームがiPhoneのほうが軽い」要因の1つと言えるでしょう。
※iPhone SEのスコアは125000です。電池持ちを考えると仕方ないですね。
さて、次の世代の話をしましょう。2016年の主要端末です。Xperiaで言えばX PerformanceとXZ。LGのV20。日本版Galaxy S7 edgeなどなどに搭載されたのがSnapdragon 820です。Antutuのスコアは同列の135000前後。一部の機種に搭載されたSnapdragon 821であれば140000の大台に届きます。
つまり、2017年の春までのAndroidスマホは2015年のiPhoneとどっこいどっこいというお話です。MVNOでも6sやSEで販売が活発になっていますが、下手なAndroidを買わせるよりはよっぽどコスパのいい買い物であることは間違いないでしょう。
「格安スマホ」などと呼ばれるスマホの話をしましょう。例えばZenfone 3に搭載されているSnapdragon 625のスコアは63000、Zenfone 3 Maxに搭載されているMT6737に至ってはスコアが30000です。ニャンキュッパーでお馴染みのワイモバイルが中高年を中心に売っていたDIGNO Eに搭載されている Snapdragon 410に至ってはスコアが26000となっています。これは2013年秋モデルのスマホに搭載されていたSnapdragon 800の34000を大きく下回る数字。Pokemon GOぐらいなら動作しますが…と言ったところです。ジャイロ等のセンサーが削られている事も少なくないため、ARが使えないことがある以外は……
iPhone 7 -SIMトレイのゴムパッキンが死んだらサヨウナラ
suicaと防水機能が搭載された7です。防水と言っても何故か相次ぐ水没報告。それもそのはず、要のゴムの部分がひどくチャチな作りだったのです。
iPhone7シリーズのSIMトレイには画像のようにゴムパッキンが装着されており、何度か脱着したり使い込んでいくうちにペロンと取れたりボディとの間に垂れ下がって挟まったりするお粗末な仕様。そしてSIMスロット付近に水濡れ反応シールがあるため、ゴムパッキンの劣化との合わせ技で「水没」の判定を受ける人が少なくありませんでした。また、ジェットブラックは布で拭いても手袋で持ってもキズがつき、ハダカ運用なんてしてると白い斑点のようなキズがポロポロとつく始末。一代限りになったのも頷けます。
さてそんなiPhone 7に搭載されたのはA10。最近リリースされたiPad(第6世代)と同じですね。Antutuのスコアは165000。先程書いたように2016年のAndroidのハイエンドは140000ですから、iPhoneが低スペックなんて言ったら鼻で笑われちゃいますよ。7 Plusならメモリ3GBですしね。
もちろんAndroid側も負けてはいません。7のリリースから半年後、2017年のスマホから採用されたSnapdragon 835のスコアは167000。2017年末にリリースされたHuaweiのMate 10 Proに至っては独自SoCのKirin 970を搭載し177000という大健闘を見せています。
この頃リリースされていたタブレットと言うと、ZenPad 3 8.0やMedia Pad M3が挙げられます。ZenPadの中身のSnapdragon 650は77000。MediaPad M3の中身のKirin 950は92000。先日の記事でも書きましたが、幾らタブレットでハイスペと言った所で中身は数年前水準だろというのはこういう事。せっかくタブレット買ったのにゲームが重い!というのも当然。中身は2015年のとどっこいなんですから。
iPadにも種類があるので、こちらは箇条書きで。
- iPad mini 4 84000
- iPad 第5世代 130000
- iPad 第6世代 165000
- iPad Pro(9.7インチ) 160000
- iPad Pro(12.9インチ) 187000
- iPad Pro(10.5インチ) 230000
- iPad Pro(12.9インチ 第2世代) 235000
だからタブレット買うならiPadにしろ。そうでないなら思い切り割り切れ。という話。
iPhone 8 & X -そしてAntutu 20万点の大台へ
2017年秋にリリースされた、iPhone8及びX。搭載されているA11のスコアは200000オーバー。当然ですが2017年のスマホではトップの性能となります。いやお前それは分かるけど値段高すぎねえ!?
さて、だらだらとAntutuスコアの話をしてきましたが、ここまで取り上げてきたのは旧VerであるVer.6の数字。2018年2月にリリースされたVer.7からスコアの算出方法が変更となり、Ver.6の数字が比較に使えなくなってしまいました。記事の執筆時点ではVer.7のリリースから一ヶ月半しか経過していないこともあり、ある程度ようやく集まったかな?ぐらいの状態になっています。
未だ日本で搭載端末がリリースされていない最新SoC、Snapdragon 845のVer.7でのスコアは噂に依ると270000、今年も熱い性能競争が見られそうです。が、端末までは爆熱にならないでほしいですね。
Geekbench -CPUスコアの不思議
さて、今までのAntutuは「総合的」なベンチマークであるのに対し、こちらのGeekbenchは「CPU」のベンチマークです。こちらのWebサイトより、
- シングルコア
- マルチコア
各々のスコアの上部を引用したものが以下になります。
S8に搭載されているExynos 8895はグローバル版に搭載されているSamsungの独自SoC
Mi 6に搭載されているのは見ての通りSnapdragon 835です。
・シングルコア
見ての通り、A11が現状AndroidのトップSoCに倍近い差を付けています。
・マルチコア
そしてマルチコアでもiOSデバイスが圧勝。iPhoneXに至っては10000点の大台に載っています。CPUの処理能力では圧倒的にiPhoneの方が上なんですね。つまりCPUに依存するような処理、それこそや画像処理・動画処理やゲームなんかはますますiOSデバイスがオススメという話になります。
日頃私が口酸っぱく「いいからiPhoneを買え!」というのはAppleがどうのこうのでなく、純粋にハードウェアだけ見ても信用するに足るからというのがあります。信者が気持ち悪くってもいい、広告が気持ち悪くってもいい、AppStoreが不自由で気持ち悪くってもいい、それでもiPhoneを使ってくれ。そんな気持ちで今日も私はいるのです。
変なスマホを買うぐらいならSEを買え、変なタブレット買わずにiPad買え。今回の記事はその真意について、主に「ベンチマークスコア」という数字でお話しました。店舗のスタッフとしてiPhoneやiPadを「他人に勧める」意図については、別の記事に譲りましょう。
でもね!!!!
2017年に出たスマホでね!!!!!!!
私が一番好きなのはね!!!!!!!!!!!
日本で売ってくれないこれなんです!!!!!!!!!!!!
デザインめっちゃ好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
次に好きなのはU11のブルー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!背面の仕上げと色がめっちゃすきなの!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!マジで格好いいからこれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いろとりどりのいろんなスマホ
茸とお庭とそれからお禿
みんなちがってみんなクソ
お後がよろしいようで。