金銀ぶりにポケモンLEGENDS Z-Aをやったんだけどこの四半世紀で一番面白いポケモンだったと思うよ俺は

画像は渋谷ポケカラウンジでのGET報告

 あなたはSwitch2を買えただろうか。私は半年間売ってきたが私自身は買えなかった。「ポケモンLEGENDS Z-A」(以下Z-A)の発売時期と言えばチラホラと家電量販店に通常販売が出始め、まだ抽選や先着でやっと買えた時代だ。後に読んだ人、聞いて欲しい。Switch2は出てから半年ぐらいずっと争奪戦で、蓋を開けてみればこれだけ同一仕様の端末を大量生産してばらまけるのは任天堂AppleGoogleAmazonかというレベルで作っても作っても追いつかない状況だったのである。

 そこで一度考え方を変えてみる。多くの人が量販店やホビー取り扱いチェーン店で買いたがるのは長期保証が欲しいからだ。そうでなく物販で混雑していて、なおかつ取り扱っているけど絶妙にここでは買いたくない店を考える。今動けば良い、いつか壊れたとてそのタイミングまで任天堂が流通を滞らせるとは考えにくい。というわけで来てみたのは渋谷TSUTAYAポケカラウンジだ。この目論見が見事に当たった。買えてしまった。

 買えてしまった。それはいい。問題はこの私、赤緑や金銀直撃世代ではあるがそこからポケモンには触れていない。触れていないのに最新作が意図せず手に入ってしまった。ならば、やらねばなるまい。

 

 というわけで今回はこの四半世紀ポケモンから離れていたアラフォー成人男性がポケモン最新作に挑んだ記事です。よろしくお願いします。

 なんかバズりました。

令和7年水準にめちゃめちゃ磨き上げられた爆速ポケモン体験

 まずZ-Aを一言で言うなら「3秒で決着がつき、1秒で3匹捕まえられるポケモン」だろう。本作はリアルタイムバトルとなっており、ターン制バトルではない。と書くだけでは全く足りないので分解していこう。

 細かい解説を飛ばすと「歩き回っている野生のポケモン片っ端からハイパーボールを投げて捕獲しまくってよい」し、「効果は抜群だと分かりきっている大技をトレーナーのポケモンにぶつけて1匹目をワンパンKOしてもよい」という仕組みになっている。これが何より良い。何が良いって勝つのが分かりきっている戦いが儀式にならない。飛ばす自由がある。そして暇な時間がない。

 だからピジョットを粉砕するバンギラスストーンエッジ3秒で決着が付く。コマンドを入力してエフェクトを「待つ」という過程が存在しない。加えてリアルタイムバトルで「位置」を参照する為「ほぼすべての攻撃が範囲を持つ」事となった。つまりこれは群がるポケモンに対しはかいこうせん「一対多でも全員をKOしてよい」という事である。

 

 更に「これからバトルです」と区切らない事によって屋上で突然デデンネに襲われる事もできる。

 率直に言って私は「エンカウントからのバトルシーン移行、コマンド選択しその後の各種演出を見る」という事自体が好きではない。状況的に勝つと分かりきっている戦いならシステムの支払い出しを待つだけで無駄だし、攻撃の演出もシナリオで重要な箇所でなければそう何度も見たいと思える訳では無い。多数のキャラクターが用意されていてもモーションが共通なんてのは演出と言いながら作品にコストを割けなかった事の開陳と化していて最悪とすら言える。

 そこをZ-Aでは完全にシームレス・リアルタイムにする事でまずポケモンバトルについての煩雑さを取り払った。こうでなければ私はクリアすら怪しかっただろう。

ところでこのキルリアというポケモンはとても可愛い。メカクレオカッパのラルトスから進化するのだが、一気に少女らしくなる。このポケモンのモーションモチーフはバレエとなっており、トコトコつま先で歩いたりくるくる回ったりする。とても可愛い。私がポケモンから離れた四半世紀の間に出て絶大な人気があるようだ。キルリア可愛くないですか?調べたらプラモはサーナイトしか出ていなかった。何故キルリアは無いんだ。キルリアめっちゃ可愛い。



勝つのが分かりきっているなら、勝ち続ける事自体に意味を。

 さてポケモンは大前提として世界一のシングルプレイヤーRPGである。反論はあろうが一旦バトルガチ勢は座っておいてくれ。

 ポケモンRPGとして考えた時、要素が3つある。「探索」「捕獲」「トレーナー戦闘」だ。Z-Aではこれを完全に分離している。1つの街の「通常マップ部分」は全て探索とし、屋上やゴミ捨て場に出てくる強力な敵をつまみに存分に歩き回ることが出来る。そしてこの時ハードなバトルを考える必要は無い。

 そしてワイルドゾーン。従来の草むらや釣りに該当する要素だがゾーン外から何がいるかを把握でき、捕獲済みかもゲーム内でばっちり表示。ゲーム進行に応じてゾーンが増えていき、ゾーンが増えるたびに「次に何が増えたのか」を楽しく見に行く事ができる。そらを飛ぶが無くともサクサクファストトラベルがあり、ポケモン図鑑からもどこにいるのかわかるので図鑑埋めや育成についてもストレスフリーだ。

そっちの目も光るかは聞いてねえ

 

 このワイルドゾーンには進行時適正レベルより高く、そして耐久力が異様に高いポケモンが出現する。当然捕まえれば即戦力クラスに強く、ゾーン内のポケモン全捕獲とともに「捕獲」編に良いアクセントになっている。この特殊個体はオヤブンというわけだが

でっかわいい

 見てください。このオヤブンラルトスから進化させたオヤブンキルリア。可愛いでしょう。これでトコトコ歩いてくるし見上げてくるんですよ。でっかくて可愛いって凄くないですか。一緒に写真取れるしこれでカフェも行けるんですよ。わかってるんですか。キルリアヴィネットがほしいんですよね。

 割と狭い範囲でコチャコチャと捕まえて、次は育成だとなったら「トレーナー戦闘」である。

 

推しとの写真なので何もおかしいことはない

 トレーナー戦闘についてはゲーム内時間経過で夜になるとZAロワイヤルが開催され無限に戦うことが出来る。本当に無限だ。がくしゅうそうち機能も内蔵されているのでトレーナーを見つけ次第ありとあらゆる闇討ちを行いトレーナーとそのポケモンを狩り続けることが出来る。経験値の支払いだしは渋くなく、またふしぎなアメ系アイテムも豊富に出るため進行が詰まることは無いと言い切っていい。

 ここで重要になるのがZAロワイヤルが「一晩で勝った、もとい狩ったトレーナーの数が多ければ多いほど報酬が倍々ゲームで増えていく仕様」だ。だからZAは勝つのは当然として「ポケセンで回復などせず」「速攻で倒しまくる為に様々なポケモンを育成し」「そしてトレーナーを潰しに潰しまくる」という爆速仕様が”初のリアルタイムバトル”というお題目以外の所でかなり強力に作られている。

 正直、これが本システム初回とは思えないほど相当に洗練されていると言っていい。飽きること無くずっと楽しく遊べる。

街が貴方を最強のメガシンカ使いにする。

ところでメガミミロップってクソデカツインテールに逆バニーってめちゃくちゃ攻めたデザインじゃないですか?これにウサギ由来の反り腰も加わってものすごいですよ。なのに移動するときは両手揃えてぴょんこぴょんこでしょう?いいんですか任天堂さん。胸から上、太腿、そして背中は尻尾から上が黒って柄で済ませていいんですか。11月中旬に話題になりましたけどすーぱーそに子の逆バニーよりよっぽど逆バニーだと私は思いますよ。

 そして街にはメインクエスト以外に100を超えるサブクエストが待ち受けている。これはタイプ、もちものの効果、クエストを通じての捕獲、バトルが必要なら育成…と考え得る事がすべて揃っている。お陰で外部情報に頼らずともクエストをこなすだけでほぼ全てのアイテムが揃い、そしてアイテムの使い道が分かっている状態でクエストが進む。

 更に重要なのはメインクエストで出会う「暴走メガシンカポケモン」戦だ。これはどのように機能しているかと言えば「わざの入れ替え」「1匹のポケモンだけに頼らない幅広い育成」、倒せないようなら「弱点を調べての捕獲」やなにより「わざを連打し過ぎない」というZ-A独自の戦闘仕様の勉強機会にもなっている。

 つまり前述の探索・捕獲・トレーナー戦闘・サブクエスト・暴走というゲーム内要素の全てがプレイヤーを最強のメガシンカ使いにする為に編まれており、そしてそれは奇跡的な事に完全成立している。

 ポケモンというIP(シリーズ)としてどうのこうのは一旦棚に上げておこう。Z-Aの理解を深めるために全てがあり、楽しむ為に全てがサイクルしており、そして非常に楽しい。ここまでシステムの話をし続けて来たがポケモンというIPに胡座をかくようなゲームでない事は伝わっただろう。

「探索」をやり切るとビッグなぬいぐるみが貰える。かわいい。

「戻れ!◯◯!」の為の25年とZ-Aだった。

所で皆さんはサーナイトというポケモンを知っているでしょうか。私はこのZ-Aでちゃんとサーナイトというポケモンを知りました。ラルトスからキルリアで少女になり、そしてサーナイトでたおやかな「女性」のイメージになるんですよね。どうなってるんですか?サーナイトキルリアみたくくるくる回ってほしくないですか?できれば満月の下で。

 そして本編だが、めちゃくちゃおもしろい。5年前に起きた大事件(XY本編)のその後のストーリーとしてだが…四半世紀ぶりのポケモンなので知らない。知らないが「数千年前からの復讐鬼のアフターストーリー」「生命を見限ってしまった魔王のアフターストーリー」「そして残された人々」の物語が複雑に混ざり合う様は本当に良かった。

 ここでスクリーンショット乱舞にしても良いのだが、そこの熱っぽさは他の人に譲ろう。だから私は四半世紀ぶりの人間として話をしたい。

そしてドレインキッスとマジカルシャインで全てを解決したサーナイトは「相棒」となった。

 何なんですかメガシンカって。互いに最後のポケモンを繰り出してからあの音と演出で最終決戦するの熱くないっすか。オヤブンがワイルドゾーンのアイコニックな敵キャラなら、メガシンカポケモンが決め玉でありそのキャラのアイコニックなポケモンとなる。そしてそれはプレイヤーも例外じゃないわけですよ。カラスバのペンドラーVS自分のペンドラーでのペンドラー対決とか最高でした。

 ポケモンバトル中に道具使うのってちょっとアンフェアじゃない気がしてたんですよ。だから「ポケモンバトルじゃない戦闘」って道具を思い切り使いまくれる機会なわけで、それがオヤブンや暴走メガシンカ、そしてクライマックスに繋がるのもめちゃくちゃ良かったですよね。RPGとしてのポケモンは「引っ込めたらおわり」だけど、Z-Aはそうじゃない。リアルタイムだから。

 だからZ-Aが一番すごいのは「戻れ!◯◯!」が戦術として機能している事だ。攻撃を受ける相手を変えるのでなく「入れ替え時間」「戻している時間」が実質無敵時間になる。ポケモンを戦わせるゲームでなく、ポケモントレーナーとしてのゲームとしてZ-Aは凄い。

 そして「ポケモントレーナー」の物語がジガルデと共にアンジュフラエッテへ挑む時、「最強のメガシンカ使い」の物語として昇華していく。何もかもが手遅れになっていく状況で、回復も回避も間に合わないが故に「戻れ!」と言える。持てる限りの全てを費やして作り出した「隙」はリアルタイム戦闘だから出来る事で、そしてあのジガルデへ繋げられる。

頼む。パーフェクトグレードで出てくれ。

 このゲームではターゲットの為に左トリガーを引き、ABXYでわざを指示する。ずっとそうだった。ラスボスへ攻撃を行いようやく訪れた千載一遇のチャンス、トレーナーを一瞥したジガルデは空へ飛び上がり…そのままでは何もしてくれない。ラスボスにはターゲット可能なマーカー、そして何もしてくれない。ここが何より大事だ。

 ジガルデは待っている。
 最強メガシンカ使いを。
 ポケモントレーナーを。
 貴方の指示を。

 だからいつものように左トリガーを引き、何のわざを使うか指示する。画面のガイドがどうこうじゃない。私はポケモントレーナーだからだ。

 「ゆけっ!ジガルデ!
    コアパニッシャー!」

 この一撃と、更なる一撃をもってZ-Aの物語は幕を閉じる。

 金銀から四半世紀触れてこなかったからこそ使える、ずるい言葉を使わせてもらおう。ポケモンLEGENDS Z-Aはこの四半世紀で一番面白いポケモンだった。しかしそれは最新作だからという話ではない。これは間違いなく、最高の「ポケモントレーナーごっこ」のゲームだと断言出来るからだ。それでいてごっこ外の所は爆速の令和チューン。なんて楽しい時間だっただろうか。

久しぶり。

 そして私は金銀以来の面々と顔を合わせる事が出来た。
 カメックスハイドロポンプも、フシギバナソーラービームも、リザードンだいもんじも、あの頃見たく最強だった。それだけでもZ-Aを遊んでよかった。心からそう思う。