定価なんざ「早期アクセス権」の料金でしかねえんだ。

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Bundleが価格を破壊しただとか、Amazonの廉売が何だとは言うが、やってることは中古市場の値段の下落っぷりや新品のワゴン行きを、メーカーが直々にやっているという奴である。

Bundle入りを待つ?正しい。
セールを待つ?正しい。
DLC入りの完全版を待つ?正しい。
無料配布を待つ?正しい。

それらは全て、売る側も折り込み済みだ。

今ゲーマーの話題で話題になる捨て値のBundleやセール、そして無料配布は「前作を遊んで貰う」事により、次回作自体の宣伝とするものである。著名なBundleはHumble Origin Bundleだろう。

Introducing the Humble Origin Bundle! | Humble Mumble
http://blog.humblebundle.com/post/58256397346/introducing-the-humble-origin-bundle

これにはシムズ4に向けてのシムズ3、BF4に向けてのBF3、クライシス3のためのクライシス2等が含まれており、200万人以上がコレを購入した。

今やSEN及びXBOX LIVEでの無料配信もすっかり浸透した。様々なスマートフォンアプリだってちょくちょく無料で配信する。人は「他人が楽しそうに遊んでいる」ものから目をそらすことなんて、出来ない。口コミに勝る広告というのは無いのだ。

 

既に定価というのは早く遊べるという「早期アクセス権」でしかない。

 

 

ゲームのあり方は確かに変わった。メーカーですら宣伝の為に安売りも辞さない。商機を逃さぬ為に、ありとあらゆる方法でゲームは売られる。時間と共にどんどん値は下がっていく。DLCリリースセール。サマーセール。ホリデーセール。定価を40ドルに設定。DLCリリース完了セール。パブリッシャーセール。クリスマスセール。定価を20ドルに設定。75パーセントオフ。92パーセントオフ。Bundle入り。無料。

話題になる機会は絶対に逃すな。ゲームは店の棚に飾られる為に生まれたわけじゃない。遊ばれる為に生まれたんだ。DLCを買え。次回作を遊べ。定価で買ったスターター。DLC展開中のセールで追いついたセットアッパー。DLC展開が終わったところに飛びつくクローザー。購入者の全てがそのゲームの宣伝者となり得る。セールは従来の値崩れと同じ事では無い。安売りはよりフランチャイズを多くの人に届ける為の手段なんだ。

定価は早期アクセス権に過ぎない。「セールを待つ奴より早く、パッチを待つ奴より早く、誰よりも早く、遊べる。」たった一つその事に何千円も多く払えないのなら、きっと付いていくべきでは無い。先に何千円も払って、勝手に不快になるだなんて馬鹿みたいじゃないか。早期アクセス権というのは、そういう事だ。

定価は早期アクセス権に過ぎない。だが、ゲーマーがゲーマーである以上、「最新の物を、皆が遊んでいると言うのに、自分だけが遊べない」などと言うことに耐えられるだろうか。耐えられる?本当に?今60ドル差し出せば、君の「遊びたかったもの」が手に入るのに?君の遊んだあのゲームの最新作だぞ?遊んだことの無いゲームの他人の評価だけ見聞きしてヘラヘラと喋るのか?買わない理由探しは楽しいか?

定価は早期アクセス権に過ぎない。とは言え、シングルプレイヤーでなく対戦や協力がメインのゲームならどうだ。よほど前評判が酷くてバグ修正のパッチを待つのは分かる。だが対戦や協力は今この時遊べないという事それ自体が耐えがたい物だろう。追加マップが来る迄?次回作が出る迄?追加コンテンツのリリースが終わる迄?来るかも分からない移植を待つ?そんな物待ってどうする。お前は遊べたはずの人々と、遊べたはずの時間を見送るのか。

定価は早期アクセス権に過ぎない。その早く遊べた時間は、得られた時間は、値下げの差額に納得に出来ない物だったか。定価で買って遊んだ体験と感想は、誰の物でも無い、君だけのものだ。ゲームを、発売日に買う。昔から変わらない、当たり前の事だ。何を物怖じする必要がある。買うと決めたのなら笑われる道理なんて何所にも無い。

定価は早期アクセス権に過ぎない。

定価は早期アクセス権に過ぎない。

定価は早期アクセス権に過ぎない。

Pay

What

You

Want.

 

定価は早期アクセス権に過ぎない。あなたは遊びたいと思ったときに、遊びたいと思った物に金を払いなさい。あなた自身の納得の為に、納得した時に金を払いなさい。他人に金の使い方をどうこう言われる筋合いなんて無い。娯楽とはそういうものだ。何より、ゲームは逃げないのだから。