Xiaomi G Pro 27iというモニタを始めいろいろ買ったので神という話をしにきた

画像は渋谷のXiaomiPOP UP STOREに乗り込んで入手した時の物

 諸君らはXiaomiというメーカーを知っているだろうか。そうだね。炊飯器や体重計を売ってくれる傍らなぜかスマホ、イヤホン、タブレットも売ってくれる不思議なメーカーだ。彼らは「ハードの利益率5%」を約束し、買ってみたら案内ええやんを提供しつづけている。

 さて去る2024年7月25日、そんな彼らがちょっといいゲーミングモニタをリリースした。もともとFHDまたはウルトラワイドモニタで神がかった完成度と高校生でも手が届く値段で天下無双と言った状態だった所、彼らに似つかわしくない5万円というお値段でのリリース。

 して、このモニタの何が凄いかと言うと下記の3点をきっちり抑えてきたという点である。

  • 量子ドット
    今までの液晶モニタは「R(あか)G(みどり)・B(あお)」の3つを表示したシートを後ろからガッとLEDで照らしていた。が、構造上どうしても発色上赤と緑が弱いという弱点があった。カラーパレットを見てもらえばわかるが赤と緑は混ぜれば黄色。すなわち「太陽」から「人間の肌」そして何より大事な「爆発」「炎」に至るまでもっとやれる所やれていなかったわけである。それを更に強化する超やべえシートを差し込むことで今までになく豊かかつ鮮やかな色を実現。これは2022年からの超ハイエンドテレビ・モニタに採用されていたが、全然普及価格帯に降りてこなかった。
    今までの話が全然頭に入らない人は「肌色がもっとえっちになる」とでも思っておけ。
  • miniLED直下型
    古いiPadあたりを思い浮かべてほしいのだが、マンガを読んだりWebを表示してる時に「なんだか端が暗いな」と思ったことはないだろうか?あれは画面端から強力なLED照明で照らして、それを拡散させてなんとか均一にならないかなと人類は努力してきた。このLEDを上下左右からガッと照らして「均一になっ…たかもしれない!」ぐらいで人類はやってきた訳である。黒一色の画面でなんだか画面端だけボヤっと明るいと思ったことはないだろうか?アレが端から拡散方式(エッジライトと言う)の限界である。
     それを「画面の端でなく!画面の真裏からビカビカに照らす!」とやったのが直下型のminiLED方式だ。端から照らす方式じゃないから暗いところが出ない。もちろんハイエンドテレビ・モニタにしか採用されていなかった贅沢な仕組みだ。当然たっぷりLEDを使ってるので画面の明るさも既存のものよりグッと上がる。
     今までの話が全然頭に入らない人は「肌がもっと眩しくなる」とでも思っておけ。
  • HDR1000
    ここまでで「今までのものより鮮やかっぽい」「今までのものより明るいっぽい」という所まで理解できたろう。これを突き詰めると「黒では全く後ろから照らさない」「爆発はめちゃくちゃ照らす」のような明るさや鮮やかさの動的な制御が可能となり、より高コントラスト…つまり「鮮やか」に出来るわけだ。この鮮やか制御されたコンテンツを「HDRコンテンツ」といい、ゲームや映像作品でも近年増えて来ている。それの1000だ。どうだ凄そうだろう。
     全然頭に入らない人は「黒が引き締まって肌がもっと鮮やかになる」とでも思っておけ。

 で、これらを採用したモニタは大概10万円はくだらなかった。それを5万円で出してきたというのが驚き。若干解像度が低い(そういう10万円のモニタは4KだがこれはWQHD)のだが、人類は2030年代まで4Kでゲームなど出来やしないと覚悟している私のような人間にはこの上なく丁度良い。

 今回予約時点で売り切れてしまい入手困難であり、EC専売の為もう無理かと思ったのだが渋谷に日本で唯一のXiaomiのストアが期間限定でオープンしており、そちらに発売日当日乗り込んでみたら「明日、1台だけ手に入る」と聞けたので翌日開店から突撃し無事購入出来たといった次第だ。

 良い。非常に良い。何もかもが良い。本当に良い。是非買え。

オタクはPCの前に10時間座るだろという究極の割り切りイヤホン

 ところで「イヤホン」に求めるものは家の利用と出先の利用でさっぱり違う事に気付いた。出先で欲しいのはノイズキャンセリング能力と、適度な味付け能力。その上でとりあえず何にでも繋がれば良いという汎用性。それで今私はソニーのWF-1000XM5を使っているわけだが、家となると話が違う。

 家で欲しいのは「何よりも映画だろうがゲームだろうが耐える長時間スタミナ」「汎用性を捨ててでも絶対に特定の機器と繋がる安定感」「絶対的な遅延の無さ」、というわけでINZONE BUDSを導入した。

 このイヤホン、Bluetooth接続が出来はするがごく一部機器に限られている。メインは付属のUSBアダプタで行う。独自ワイヤレス通信のお陰で音ゲーに耐えうる遅延の無さが実現されており、また2024年現在のハイエンドモデルであるWF-1000XM5と同じドライバー(音を鳴らす本体の部品)が採用されているのでゲームや映画鑑賞にも使えるしっかりとした音がなる。更に連続使用公称12時間。ノイズキャンセリングONにして実用すると10時間程度使える。「充電が切れたからちょっと使えないな」という煩わしさは全く無い。非常に満足している。

 が、持っている本体の右側に充電不良の症状が出てしまった。ので

 当然2つ目を購入。これのない人生は今のところ考えられない。オススメ。

移動中も家でも極上爆音上映するヘッドホン

 ところでSONYは今年不思議な新作を出している。SONYの音響機器は一番上が1000X、そこから900、800、700と数字が下がっていくのだが、今年出たのはその中でも900を冠する「WH-ULT900N」だ。既にWH-1000XM4を使っているのだがイヤーパッドがへたれて来た上、最新のWH-1000XM5はなんと6万円もする。流石にちょっと躊躇した所、この3万円のヘッドホンが出た。ので発売後すぐに買ってみた次第だ。

 してこのヘッドホン。凄い。「キラキラした」「澄んだ」「素直な」のような形容の対極にいる。箱にも書いてあるが本機は「重低音体感」ブランドであるULTシリーズのヘッドホン、ULT WEARという名前だ。その「重低音体感」に嘘偽りは全く無い。何がって重低音モードにすると本体がゴリッゴリに震える。頭蓋骨も揺れる。「完全ワイヤレスイヤホンでキラッキラした音に支配された人々を絶対に酷い目にあわせてやる」とソニーの覚悟を感じる。頭蓋骨で。

 「低音」の話をすると想像されるのは時期を問わず公道で見かけるボゴボゴ鳴らす騒音車だろう。しかしこのヘッドホンは違う。持ち上げる低音はそのボゴボゴボブボブ部分だけではない。ドラムもベースも持ち上げる。なのに1000Xシリーズ譲りの伸び伸びとした高音やボーカルも完備している。潰れていない。低音モードのオンオフや強弱は本体のボタンでサクっと切り替えられるし、オフにすればいつものソニーらしい強力ノイズキャンセリングヘッドホンとしても使える。

 つまりこのヘッドホンは「極上爆音上映”も”可能」「好きなコンテンツにガーリックバターをかけること”も”可能」というだけで、非常に広い汎用性を持っている。普通に聞いてから強弱を調整したらどう楽しくなるのか。という「音で遊ぶ」為のヘッドホンである。これで映画やドラマ、ゲームを見ると没入感がハンパないので是非楽しんで欲しい。

 バッテリー持ちも非常に長寿命で、東京⇔札幌間の小旅行+一週間の使用で残り20%という具合だった。本当に頼れる。またこの「音で遊ぶ」の心遣いは他にもあり、Bluetooth機器2つに同時につながって、例えばスマホタブレット間を何の操作もなく行き来出来るようになっている。パソコン⇔スマホ間も同様。つまり被りっぱなしでスマホの音楽を止め、パソコンでYoutubeを見てもそのまんま音が流れてくれるのだ。マジで便利。 

 というわけで2024年7月現在めちゃ便利に使っている道具の話をした。買え。本当に便利だから。プライムデーに書いたら本心から書いてなさそうに見えたので今回わざと遅らせました。それでは。