一週間、禍津(マガツ)を殺し続けて分かった事と12人CoopゲーとしてのPSO2の明日

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まだ終われねえ。終わらせねえよ。

 

ついに現れた新ボス「禍津」(以後変換が面倒くさいクエスト内表記に合わせて「マガツ」)。そこかしこで悲鳴が上がっておりなかなか大変な事になっているので、うちのブログとしても攻略というか解説というか、まあそんな記事を書いてみようと思う。

と同時に、「WB前提論」とやらについても言及する。


マガシャンロン降臨

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マガツが登場する「降臨する星滅の災厄」は、3つの門の設置された一本道をノシノシ歩いてくるマガツさんを皆でボッコボコにするクエストである。とは言え元ネタ(と言っても過言では無かろう)のラオシャンロンのように退屈なものでは無く、敵は寄ってくるアークス相手に無数のビームやらロックオン方式の真上からのビームやらチョップやら戦闘機やらをぶつけてくるので回避しながらの戦闘となる。

「一体の敵へ如何にして張り付き、ダメージを出し続けるか」と言うのは採掘基地防衛の「雑魚の群れを一気に始末する。始末できない場合はヘイトを取る」という動きとは全く違う動きを要求される。しかも全PA中最高クラスの火力が出るアサルトライフルの「サテライトカノン」が封じられた状態での戦いだ。

体長60mの動くサンドバッグ相手に、適切にWBを付けつつ、その箇所に粘着していかにボッコボコするかの動きを各々が学び、マップにある遮蔽物の場所を覚え、そしてフォトン粒子砲を使い切り、多発するエマージェンシークイックトライアル(EQT)へ適切に対処しなければ、マガツには勝てない。

マガツ戦は明確に、「12人で戦えるクエスト」ではなく、「12人Coopのクエスト」である。ガーっと群れて殴っていればいいDF連中とは違い、タワーディフェンスめいた動きの要求される採掘基地防衛同様の「12人Coopのクエスト」だ。

故に要求されるのは「レベル」と「装備」もそうだが、何より「クエストクリアするための動き」である。PSO2に於いて時に鼻で笑われてきた「プレイヤースキル」という言葉が、アークス達の眼前に今、容赦なく突きつけられている。


「ムーンあるし死んでも良いでしょ」って奴らのせいで負ける

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マガツはWB無しでも倒せる。そんなことはワイヤードランス使いの人々が初日に証明している。ワイヤードランスだけでクリアできているようなクエストで近接が不利だの近接が不要だのと言うのは流石に無理があるし、多種多様なクラスが集まる混成部隊でクリアできないのは単純にプレイヤーの練度が足りていない。要するにクリア出来ないときは「へたくそ」だらけな訳だ。

寧ろマガツは近接が居ないとダメージが出ず、部位破壊が遅れ、スクナヒメの加護も遅れ、結果としてクリアが遠のくと言ってもよい。固定メンバーで4周を狙うのであれば話は別ともなろうが、野良で2~3周するのであれば近接の火力要員が居ないのはキツい。遠距離職はどうしてもPP切れ及び消費するPPと時間あたりのダメージ効率が悪く、ガンスラや機銃でPPを回復しながら、削る他無い。

しかもRaはWBを装填したが最後、アサルトライフルによるPP回復が封じられる。故にWBを込めたRaが多ければ多いほど部屋自体の火力が低くなる。瞬間火力が最大のスフィアイレイザーはそれと引き換えに全PPを消費するので、実は長期戦にはそれほど向いていないし。もちろんBrがバニッシュ→ネメシスのコンボを決めてダメージを叩きだしたり、テク職のイル・バータ部隊が組めれば話は別なのだが……理想を言えばきりがない。

理想では無く、今まさにそこにある最悪の話をしよう。「降臨する星滅の災厄」は「マガツを倒せ」という大目標の前に、「敵の攻撃を回避せよ」という小目標が儲けられている。これが問題だ。既存のクエストであれば他人の回復を受けながら死ななければよかったし、たとえ死んでもほぼ無尽蔵のムーンアトマイザーで蘇生してもらえば良かった。が、今回は被弾の有無である。

攻撃を受けてはならない。こればっかりは他人がカバーのしようが無い。マガツへの攻撃を中止し、直ちに隠れてくれればいいのだが、銃座から離れない(中国人に何故か多い奇行)とか、調子に乗って足場の上で攻撃を続けるとか、上空からの攻撃で他人のいる方向に走るとか、そういう事をされると瞬く間に被弾カウントが上限に達する。そしてサブクエスト失敗だ。

サブクエストを失敗するとスクナヒメの加護が遠のく。スクナヒメの加護が遠のけば体力増加とPP増加も遠のく。今まで「ムーンあるし死んでもいいでしょ」と戦ってきて、マガツでもそういう動きをする奴がいればいるほど敗北がグッと近づいてくる。ルーサーの時計の前に群れて、円形の地面攻撃に引っかかって死んでいたようなプレイヤーがそのままの心構えで来ると負ける。マガツはそういう相手である。

何も「的確にヘイトを取れ、Buffを切らすな、タンクはこの位置へ移動しろ」という大縄跳びという話をしているのではない。自分の身ぐらい自分で守っておいてくれないと、12人みんなで不幸になるし、何より君も君で時間だけ無駄にして経験値もドロップも無くて楽しくないでしょ。皆で幸せになろうよ。というだけの話だ。

 

繰り返しになるが、マガツはWBが無くても勝てる。寧ろ近接が居ないと多くの場合は困る。そして頼むから攻撃は避けてくれ。ほんと、頼むから。


RaのWBと「12人Coopゲーム」の意味

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とは言え、WBがあるとクリアが圧倒的に楽になるのも確かだ。これに対し「WB前提」という批判がある。だが待ってほしい。それを言えば「ウォークライ前提」「タリスによるゾンディール前提」「パニック前提」「ミラージュ前提」「ショック前提」などなど、過去の緊急どころか常設クエストにもある。……そのどれもが「あると便利」であり「前提・無いと無理」なんて話ではなかったか? 本当に「必須」か?

特に「タリスによるゾンディール(通称タリゾン)」何てのは最早このゲームの基本のテクニックである。PSEバースト中にも基地防衛にも引っ張りだこ。寧ろ無いと効率プレイにもクリアにも若干支障が出るレベル。では「タリゾン」は何故「タリゾン前提」とは言わないのか。私はそっちの方に疑問を抱く。

「有利になるシステムを使い倒す」というのはゲームをやる上で当然の行為だ。パーティを組めるのだから。そんなにWBWB言うなら自分でRaをやるか、ロビーで誰かを引っかけるか何かすべきですらある。果てには「チームに入って固定でやれ」という言葉も出てくる。マガツもそうだが、PSO2の緊急クエストのレイドボスは「12人で遊べるゲーム」ではなく「12人Coopゲーム」であると断言していい。

「採掘基地防衛 襲来」の実装から1年、システムを使い倒して楽しむゲームに「WBを使うの前提じゃねえか」というのは、実に「何をいまさら」と言われても仕方のない話だ。「効率」「最速」と言い出したなら確かにWBは「必須」であり「前提」であろう。しかしクリアするだけならWBは前提でも何でもない。討伐の速さに関係するからと文句を言うのならいい。だが討伐の可否にすら関わると言うのなら、そんなのは悪い冗談としか私には思えないのだ。

もし「どんな構成、どんな武器で12人集まってもラクラク倒せる」ようなボスをお望みとなると、武器を叩く必要もスキルについて考える必要もないボスという事になる。モンスターハンターだって防具と石とお守りであんなに取捨選択を繰り返してやっているのに、流石にそれはヌルいゲームを望み過ぎじゃなかろうか。

何にせよ、今のマガツは要求される物が物なのもそうだが、なによりもプレイヤー側が勝手に暴れ、勝手に失望し、勝手にクソコンテンツに「している」部分が半分だと思う。近接だああだ、WBがああだこうだ、途中抜けするのも当然だとつまらなくしてるのは誰か少しでいいから考えてもらいたい。

何度も言うがPSO2の緊急クエストはCoopゲームだ。CoopならCoopなりに勉強する必要がある。それはL4DだろうがKFだろうがMHだろうがPAYDAYだろうが同じ事だ。しかも「最高難度」であるXHに来るのであれば、せめてクエストの基本ぐらい下の難度で予習をし、「最高難度に挑むなりの装備」を整えてきてほしいと言われるのは当然であろう。

 

とは言え、絶望ですら「Cランクで失敗」扱いされるだけで実際はクリア出来ていたことを考えると、マガツは明らかに「食らった奴のせいで失敗が近づいている」「下手なプレイヤーのせいで失敗する」という点で旧来のクエストと話が変わっている。「下手なプレイヤーのカバーを出来ない」のは、今までデバンドやムーンにレスタなどなど支援でカバーしてやれていたゲームのコンセプトからすれば最早「矛盾」の域にある構成だからだ。

しかも塔が壊れるわけでもなく、道中で効果的な足止めが存在するわけでもなく、体力ゲージが見えているわけでもないので「なんか顔の壊れる速度が遅いな」「体力低下アナウンスがいつもより遅いな」「ああ、これは間に合わない部屋だ」と進捗が確認しにくい。そりゃあ途中抜けするプレイヤーだって出てくる。途中抜けするプレイヤーが正しいとか仕方ないとかは微塵も思ってないので逃げたアークスは銃殺刑にでもかけられて欲しいが。

絶望ですら「下手くそでもAIS乗って暴れて結晶拾っておいてくれればそれでいい」という作りだったのに、マガツはずっと機銃についている事すら許さない。そういう考えで見ると、マガツは異質極まりないクエストだと言える。これじゃギスギスしたって仕方ない。

12月31日 追記:XHの難度と民度の割にSHクソぬるくて1つめの門の辺りで倒すの余裕だったしXHでストレスためるぐらいならSHで幸せになってりゃいいと思う。僕は今幸せ!


渋すぎるドロップと要求される努力の釣り合わなさ

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さてそんなギスギスが満ちていくマガツ。ミッション内容が難しい、というか分かって居てくれないと最高難度にはちょっと来てほしくないという事でなかなか荒れているわけだが、これがルーサーや防衛のようにエクスキューブに成り得る★10や★11がガバっと出てきてくれていたらまだまだみんな笑っていられた……はずだった。

マガツのドロップは、ダークファルス【巨躯】並みに景気が悪いのである。

採掘基地防衛 侵入以後のPSO2は、緊急クエストに出向く際にレアドロップ率+250%を投入すれば、少なくとも”元が取れる”ほど★10アイテムがドロップするような調整がされていた。というか、そうやってレアドロップ率+250%を投入し、キューブやスフィアを稼いで、強化及び能力追加成功率30%を手に入れるゲームだった。

そこに採掘基地防衛 絶望と同等かそれ以上にクエスト内容の理解を要求し、クエスト中の動きも要求するクエストを出しておきながら、ドロップ内容が【巨躯】並みなのはハッキリいってマズい。只でさえアルティメットでレアドロップがただただ燃えていくのが気持ち良くないこの一か月、マガツまで★9をだらだらばら撒くだけの存在になっているのは割に合わない……と感じるプレイヤーも私の周囲に出てきている。

例え★12が出てこなくとも、キューブに交換が出来る武器がドチャっと出てくれればまだ「キューブが増えるから」と出向く人もいるだろう。というか緊急待機ゲーである現状で、緊急というのは「目当てのレアアイテム入手」以外に「エクスキューブを回収して楽しむ」という目的もあったはずなのだが。

正直な所、もう私はXHでマガツに行くのをやめようとすら考えている。SHで回数をこなした方が幸せになれるんじゃなかろうか……?

追記:XH行くの止めました。アホくさ。

 

さらに1月14日追記:マガツのドロップが大幅に上方修正されました。XH1回で15個、SHやVHで高速周回すれば一度の緊急で100個とか150個とか大量のエクスキューブの入手が可能となり、徒労感が無くなって美味しい緊急となりました。

年末年始に渋くし過ぎだ馬鹿たれ。


それはそうとBGMとクエストの展開は最高だ

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巨人の進撃を部位破壊で食い止め、華麗に12人のアークスが攻撃を回避し、スクナヒメの加護を受けて集中攻撃!しかも総力戦に移行したとたんにオープニングテーマが流れる!うん。どう考えても楽しい。めっちゃテンション上がる。テンション上がりすぎてスクナヒメの加護が完全に発動すると皆Eトラの成功率下がる。楽しい。巨顔弾壊して。

野良だろうがギルドメンバー固定だろうが、なんにせよマガツは楽しい。マガツはBoとGuが最高に輝く緊急であり、各々で最高ダメージを更新してニヤニヤする緊急である。酒とか飲みながらやるとめっちゃ面白い。Skypeとか繋いでやるとマガツの一挙一動に皆ワーワー言うし楽しい。

楽しいんだけれども、プレイヤー側の行動でクソ化する部分と、運営のアイテムの配り方の渋さでクソ化する部分がどーしても引っかかる。まあそんな緊急だと思います。遅かれ早かれ人減ってテコ入れくんじゃねーかな。これ。XHマガツがっつり3周やりたいんなら、野良っていう不純物を出来るだけ取り除いて固定やる人増えるよね。

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ところでPSO2内外でアークスの皆様に大変ご好評いただいているシンボルアート、どうやって配ればいいんでしょう…?