μ’sファーストライブの失敗理由と、完敗ではない理由
細かいことは抜きにしよう。
ラブライブ!はやばい。
さてラブライブ!の3話で穂乃果、海未、ことりの三名によるμ’sファーストライブが行われたわけだが、その客の入らなさが酷かった。希に「完敗からのスタート」と言われ、エリーには「意味があるとは思えない」と問われてしまった。
今回の記事では彼女らの敗因と、それでも彼女らが決して「完敗」では無い事を書いていく。決して彼女らに魅力が無いわけでは無かったのだ。だけども彼女たちは、いろいろと間違えてしまったのだ。
1.日取りの失敗。
彼女らがファーストライブを行ったのは新入生歓迎会の放課後である。大抵の学校の場合、部活動も委員会も新入生の争奪戦になる。なので勧誘活動も解禁日を設け、不平等にならないように各々の組織の紹介の場として「新入生歓迎会」が催される。音ノ木坂学院も例にもれず、と言った所だろう。
彼女らはその解禁日に最速でライブを行ってスクールアイドル部の旗揚げを行おうとしたのだろう。だが、歓迎会で部活や委員会の紹介を受けた新入生は、間違いなく先ず自分の興味の湧いた活動に出向く。しかもその新入生に自分らの活動を見せるため、在校生の2年生と3年生も総動員だろう。この時点で無所属の生徒以外はまず来ない。というか、来れないのである。
また舞台となる音ノ木坂学院、今年の1年生は1クラス30人しかいない。どの部活も例年以上の争奪戦を繰り広げているはずで、新興勢力のスクールアイドル部(仮)は彼女らの思っていたより相当不利な状況だったといえる。
これに拍車をかけるのが開演時間の設定だ。彼女らはライブを午後4時からと設定したが、45分授業で6時間目を歓迎会に当てた場合放下は大体午後3時。もし歓迎会を5時間目に当てて1コマの早上がりにして部活に目いっぱい割いた特別時間割で動いていた場合午後2時30分あたりから生徒たちは部活に動くことになる。ライブの為に1時間30分は誰も待ってはくれないだろう。
事前にチラシを配り、それから講堂に入ってからいろいろリハーサルして、衣装合わせすることも考えれば、これぐらい時間があったと思われる。彼女らは完全に舞い上がっていて、そこらへんの事が頭に入っていなかったのだ。
2.広報の失敗
彼女たちが行った広報と言えば手描きのポスターを掲示し、それの縮刷版のチラシを配ったぐらいだ。ポスターに書いてあった情報を整理すると
- 音ノ木坂学院のスクールアイドルの初ライブのお知らせ
- Welcome!みんな来てね!
- 場所:音ノ木坂学院講堂前
- みんな来てね~!!
といった所で
- 部を設立する為にメンバー募集中である事
- 開場・開演の時刻や閉演の時刻
- 音ノ木坂学院の位置やアクセス方法の地図
- 上履きが必要であるか否か(学校祭など外部の人間を招くなら重要な話だ)
等の情報が欠けている。これでは秋葉原のゲーマーズ本店前でチラシを貰っても行きようがないし、生徒に配ってもいつ始まるか分からないのでやっぱり行きようがない。これを父兄の皆様に渡したところで、いつ行っていいかわからないので父兄も行けない。
またチラシ配りを海未を気遣って校内のみに限定したため、この時点で学校関係者でない者の集客は見込めなくなった。これは仕方がないことだろう。正直、来られたとしても彼女らは受け入れる体制が整っていなかった筈だ。外部から人を招くとなると、生徒会や教職員の協力が欠かせなくなる。学校を好き放題歩き回られては困るような期間なのだから尚更だ。
新入生について重要なのはメンバーが募集中か否かだろう。単に名を売りたいだけの公演なのか、新しいメンバーに来てほしいから歌うのかも分からない。演劇部や吹奏楽部の歓迎公演のようなノリで彼女たちはやったのだろうが、「部員募集」の一言さえあれば……と思わずにはいられない。
なお彼女らは後でその事に気付いたのか、メンバー募集のチラシを発行している。
だが、そこまで「完敗」したわけではない
さて、「観客」としてやってきた数を考えてみよう。
5人は呼べている。スピリチュアル副会長ののんちゃんは外なのでとりあえずカウントしない。
開演前のチラシ配りで張り合っていた吹奏楽部がこの時点で7人集めている。これは1年生30人の内2割を超える一大勢力だ。残りは最大でも23人。この状況で1年生3人を集めるというのは、1年生の内1割をスクールアイドル部が獲得した事になる。非認可のサークル活動でしかない彼女らが1割持っていくのは褒められていいのではないだろうか?というか褒めていいと思うのだ。
なんやかんやあって4話時点でまきりんぱなトリオ加入、スクールアイドル部は6人となってようやく活動できる体制が整った。これからも彼女たちの活躍から目を離せない。
もう一度書かせてくれ。
ラブライブ!はやばい。