アサシンクリードシンジケートでお前はロンドンを救って女王陛下のアサシンとなれ。

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  さて、アサシンクリードシリーズは2014年の作品であるローグとユニティで叫び、のたうちまわり、そして一度死んだのは前に書いた記事のとおりです。

  

  今回はそのローグとユニティを経てリリースされた、アサシンクリードシンジケートについての記事です。

 

ロンドンを牛耳る悪いテンプル騎士団 VS 若き双子の鷹

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 今回舞台となるのは1868年のロンドン。産業革命の真っ只中。街はテンプル騎士団ロンドン支部支部長クロフォード・スターリックが裏から「産業」で牛耳っており、労働者階級の人々は奴隷同然の生活を強いられておりました。違法な児童労働が横行し、医療も福祉も全く行き届かず、栄華の裏には腐敗と抑圧が蔓延っていたのです。

 

f:id:crs2:20181216002052j:plain そこに現れたのは地方の守備に飽きたジェイコブ・フライとエヴィー・フライのアサシン姉弟。手始めに鉄工所を経営するテンプル騎士を叩きのめし、次はエデンの果実で何か悪いことをする研究者ももちろん叩きのめす。ユニティから相変わらず鈍重なアサシン教団の指令など待っていられない二人は、テンプル騎士の手からロンドンを救うために旅立つのでありました…というのが導入部です。この二人、見ていていちいち気持ちがいい。

 

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 ロンドンに辿り着いたフライ姉弟を待っていたのは、反撃の機会をずっと伺っていたインド人アサシンのヘンリー・グリーン。彼と、彼の今まで作り上げた人脈と、人たらしと腕っぷしに自慢ありのジェイコブ、そして理知的でエデンの果実調査に熱心なエヴィー、そして「アサシンのギャング集団」であるルークスによるロンドン解放作戦がスタートします。

 …が、ジェイコブは大物をぶっ倒した後の事は考えていませんし、エヴィーはエデンの果実を巡るテンプル騎士との戦いに夢中。この作戦、敵も味方も一筋縄ではいかないのでした。

 

 ところでこのヘンリーってアサシン、声が細谷和正さんで、肌が浅黒くて、下っ端に人殺しさせるし、何より奴隷同然の児童労働から子どもたちを開放して、ギャングを率いて戦うんですよね。街歩いてたらヒットマンが狙ってくるし。このゲーム。銃撃ってたら結構当たんじゃねえかって感じだし。

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 いつヘンリーが止まるのか楽しみでしたが別に止まりませんでした。

 

基本システム:抗争とギャングについて

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 アサシンクリードシンジケートは過去作品で最も「オープンワールド」として成功したアサクリだと言っても過言では無いでしょう。「何かしらのイベントを起動するために移動させられる場所が地続きなだけ」という旧いオープンワールドから、ついに「この街そのものと戦っていき、開放していく」というオープンワールドへ新しい一歩を踏み出しました。

 移動については「馬」が復活しました。というか、「馬車」です。街中に止めてある馬車に乗ったり、行き交う馬車を乗っ取ったり、敵対ギャングに喧嘩をふっかけて奪ったりして乗ることが出来ます。仲間に手綱を任せてガンアクションを演じたり、敵の馬車に飛び乗ってバトルしたり、馬車をぶつけて相手をぶっ飛ばすのも可能です。「窓からサブマシンガンやピストルを撃つ」というオープンワールドにありがちな銃撃戦に留まらない1868年のハイスピード馬車アクションは絶品の一言

 街には

  • 児童労働
    大きな工場に潜入し、子どもたちを全て開放してギャングを一掃する。警鐘を鳴らされるとボーナス獲得失敗のため、順序を考えて切り崩す必要がある。
  • テンプル騎士狩り
    ターゲットの人物を一人倒せばクリア。だが警備は厳重だ。指定されたシチュエーション(影から殺す、草むらから殺す、敵の一人を発狂させて同士討ちさせる)で暗殺するとボーナス獲得。真正面から挑むと結構手強い。
  • ギャングのアジト
    エリア内の敵を全員倒せばクリア。味方のギャングが拉致られているので一人も失わないでクリアしたり、見つからずにクリアしたりとボーナス条件がバリエーション豊か。
  • 賞金稼ぎ
    ターゲットの人物を拉致って指定の場所に運ぶか、死体にしてから指定の場所に運べばクリア。拉致だとちょっと面倒くさい上に、騒ぎを起こすと逃走するためミッション失敗になること多々あり。

 と、まずは大きな4つの抗争クエストが非常に多く設置されている。ミッションをクリアすれば経験値や金がどっさり手に入るので積極的に挑む気になるし、何より「悪いやつをやっつける」とストーリー側からきっちり理由が用意されているためダレにくい。テンプル騎士や賞金のかかった悪いやつについてのストーリーもゲーム内で結構がっつり目に提示されているのでアサシンとして存分に腕をふるいたい。

 加えて敵対しているギャングの船、列車、馬車等の強奪や爆破など小粒なミッションが散らばっており、所謂「稼ぎ」にも耐えうる作りとなってるんですね。

  

Saints Row 2 (セインツ・ロウ2) 【CEROレーティング「Z」】 - Xbox360

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  ここら辺、過去の「ギャング・マフィア物のオープンワールド作品」をかなり研究して作られているのが好感触。地域の拠点や幹部を一つ一つ潰して弱体化し、相手を弱らせていく感覚がよく出来ている。何より「この街で暴れることそのもの」が手段であり目的でもあるというのが素晴らしい。かかってきた悪いやつはぶっ潰す。悪いやつが悪いことをしていたらやはりぶっ潰す。悪い奴らの船を見つけたらダイナマイトで爆破する。フレーバー面でもシステム面でも暴れる理由が提供されるているわけです。

 上で挙げたゴッドファーザーは物凄く良く出来ているので是非遊んでください。

 

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 エリア制圧のラストはその名も「ギャングウォー」という大バトル。前作で群衆は飾りでしたが、今回は画面いっぱいの味方と敵が入り乱れての戦いとなります。

 この「自分の指揮するギャング」というのも良く出来ており、最初は貧弱ですぐ倒される味方も投資していけばレベルアップして銃を持つようになり、馬車を買い与えれば街中を味方の馬車が行き交うようになります。投資はギャングに限らず、街自体に投資を行うことで馬車が走り出してスラム街を活気を取り戻し、薬屋に投資すれば安価な薬が流通し回復アイテムも安くなって一石二鳥。更に撃ってロープを切れば敵が下敷きになって一撃死の「樽の山」やダイナマイトも街に彩りを添えてくれるのです。

 つまり、プレイヤーの行動がハッキリと「ロンドンを変える」わけです。ゲーム世界に影響を与える。ゲーム世界が変化する。コレは実に面白い。一番のお気に入りは「消防馬車が街を行き交うようになる」というレベルアップです。これは一見「なんかデカいポンプ馬車が走るようになった。治安が良くなったなあ」というだけの代物です。が、考えても見てください。巨大な装置を引いた馬2頭の馬車ですよ。これで敵に体当りしてみなさい!ネタに見えて最強なんですよ消防馬車!!!

 「投資」が単なる「不動産による定期収入」でなく、「街と仲間のレベルアップ」というのは地味に凄い。レベルアップで世界が変わるんです。自分だけでなく!

 

基本システム:いちいち小話を挟んでくれるクエスト達

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 アサシンクリードシンジケートのクエストは確かに「ストーリークエスト」と「そうでないクエスト」に分かれていますが、これはベセスダのFalloutシリーズやジ・エルダー・スクロールズシリーズの「ストーリー」と「そうでないクエスト」の関係そのものです。

 つまり「遊んだら確かに大筋は進むけど、そうでないクエストを脇道と言うにはあまりにもゴツ過ぎる」という感じ。ファイアアントや脱走奴隷の物語は大筋ではありませんがガッツリ骨太でしたよね?テンペニータワーの物語はサブクエストと言うには大きすぎましたよね?本当にそんな感じです。

 今回の「何でも発明する凄い仲間」枠はアレクサンダー・グラハム・ベルエジソンの伝記でよく「クソッ!ベルめ!!」ってキレられてるあのベルです。彼がロープランチャーを直したり、電気爆弾を作ってくれたり、アサシン教団を技術面で強力にサポートしてくれます。

 

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 ダーウィンは学者として麻薬のような成分の「万能シロップ」の流通を止めるのに一役買ってくれる。そんなテンプル騎士との戦いの中で知り合った彼らとの「物語」が抗争の間でちょいちょい進んでいくわけです。どの物語もシメにグッと来るので是非プチプチ遊んでいただきたいですね。

 このような形で、アサシンクリードシンジケートは大きく時間が作中で進まないことと引き換えに、小粒な物がギッシリ詰まったゲームとなっています。

 

 

一転して簡単になりすぎた感のあるアクション面の話

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 船の行き交うテムズ川、最高なんだよなあ…

 

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 さて、アクション面の話に移りましょう。今作はビューポイントから周囲にあるクエストや探索アイテムに直接マーカーをセット出来るようになったため、捜し物や移動先に苦労することが少なくなりました。

 

 

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 加えて「なんか高い所」ならビュンビュン飛べるロープランチャーがある為、もう高度を稼ぐためにえっちらおっちらする必要もありません。先に書いたとおりGTAで言う「車」のように「馬車」に乗り放題なので徒歩でドタドタし続けることも少なくなりました。

 ロープランチャーは非常に便利なのですが、敵は高い所にあんまり登ってこないので、敵に気付かれる前に逃げれば屋根伝いでサクサク出来てしまうし、例え敵に気付かれても屋根から屋根へ逃げれば簡単に敵は通常モードに戻ってしまいます。ここは賛否が分かれる所。「自分の手で登る達成感」みたいなのが大事で仕方ない人はちゃんと手でも登れますのでバッキンガム宮殿もビッグベンも自分の手で登ってください。

 ユニティのバトルが「トドメを刺している時も銃で撃たれるクソ」なのは前にも書きましたが、今回はカウンターがバシバシ決まる上にワンボタンで銃も見てから回避出来、しかも銃へのカウンターでヘッドショットするスキルで即死させる事も可能。連続攻撃を行えば行うほど敵がすぐグロッキーになるスキルも相まって正しく「無双」出来るアサクリに戻りました。戻りましたが、逆に緊張感が無さ過ぎるのも事実です。ガードを無視して銃を撃ってから連撃も可能ですし。これが顕著となるのが「拳闘クラブ」のミニゲームで、敵の方向に向かって攻撃ボタン押してるだけで勝てます。

 先制攻撃大ダメージスキルがあるので。投げナイフと銃の2つに「ヘッドショット」があるため、そもそもバトルに至らず即死させ放題なのも大きいように思えます。 

 更に拍車をかけるのが味方のギャングを連れて歩ける要素で、何故か味方のギャングが敵のエリアに殴り込んでも「警鐘を鳴らさない」ものだから工場に突撃させて数を減らした後に投げナイフであっさりクリアも珍しい話じゃないのが痛い。ボーナスを無視していいのなら、レベルを上げた味方を突撃するだけでミッションが終わってしまうのです。それを作る側も分かっていたのか、ストーリーの山場である潜入ミッションではギャングが入れないような窓から入って一人での暗殺が多々あります。

 ともあれ、ちょっと難易度を下げたのでボタン連打勢でも大いに楽しめるアサクリになったのは事実です。非常にオススメしやすい。

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 タカの目は敵の多さと相まって「ここヤベエわ」感の演出に大いに役立っています。一回見た敵が消えないし方向が地図に表示されるのもポイント。前作は流石にクソ過ぎたので、今回の強化は最高でしたね!

 

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 「ここは!俺達のものだッ!!!!!!!!!」 と高らかに叫びながらギャングもテンプル騎士もぶっ倒しましょう。とにかく今作のバトル面は最高です。

 

 さて、パルクール面もユニティから相当アップデートがされており、ルートの検索も賢くなったり余計なモーションの重さも無くなったりしてここもサクサク走れます。木の上を走る要領で鉄骨渡りもサックサクです。しかしながら「下方向」を右側のボタンに割り当てた歪みはついぞ直らず、ついにイーグルダイブが「前方向+トリガー+右ボタン」に成ってしまったのは非常に悲しかったです。

 また「上方向にジャンプするならA(✕)、下方向にジャンプするならB(◯)」という操作も限界に達しており、「とにかく前方向に大ジャンプしたい時」にAを連打しても一向に飛んでくれず、試しにBを押すとポンと飛ぶような事が少なくありません。「この足場からルート検索したらここはBを押さないと動けんやで」とシステムが言ってくる。というか、ここを飛ぶにはどっちを押したらシステムが飛ばせてくれるだろう?と考えながら移動することになるので、その違和感は最後までつきまといました。

 あいかわらず壁に向かって助走をつけて走らなければ上に行かないので、ちょくちょく出てくる「工場」内でのパルクールはちょっとひどいことに成っています。というか「柱を登りたい」という事にイラっとするアサクリは初めてじゃないでしょうか。いやまあ、「鉄骨」なんてシリーズでも初めてだから仕方ないかもしれませんけどもね。

 ここらへんの歪みが一気に現れるのが先に書いた「賞金稼ぎ」、拉致がメインのクエスト。騒ぎを起こしてしまうとターゲットが逃げるわけですが、誤って柵やら低い壁に登ったらおしまいです。「なん!で!降りられ!ああBか!クソッ!あいつ馬車に乗って逃げやがった!ああもう!」みたいな感じ。惜しい。本当に惜しい。

 

成長要素は初代Ysばりの駆け足。そして世界が価値を失うまで。

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 今作はお金とクエストクリアでどんどんもらえる皮や金属などの資源で自分も強化、武器も強化、ギャングも街も強化という形になっています。経験値を1000貯めるとスキルポイントが1貰え、規定の数のスキルを獲得するとプレイヤーレベルが上昇。プレイヤーレベルでキャップがかかっていた武器が装備出来て攻撃力も防御力もアップ。という感じ。なので序盤は武器も防具も弱いので多勢に無勢では一瞬でやられる。強くなってようやくあの時追い回された奴らを倒せる…という感じです。

 エリア毎に敵の強さがガッツリ決まっており、育成が間に合っていない場合完全ステルスで立ち回らないとほんと一瞬で死ねますから、そうやってスリリングに遊ぶのもまたいい感じ。経験値は1ミッションで300から700ぐらい貰えます。

 武器はお金と素材だけでは貰えず、街中のレア宝箱から設計図を見つけたり特定キャラクエストを走り切るとプレゼントで貰えたりするので「あのキャラのくれたダガー…!あのキャラのくれた銃…!一緒に戦おうぜ…!」とフレーバー面でも非常にいい感じになっています。

 が、真面目な話をすると「メインクエストと一緒にエリアをプチプチ潰していると中盤あたりでレベルがカンストしてしまう」のが最大の問題。いや、問題というわけじゃないんですが、プレイヤーの変化が終わってしまうとあとは極端なことを言うと「アシスト」に過ぎないギャングアップグレードしかやることもなくなるといいますか。コンプリート癖がないならお金も素材もどうでもよくなってしまうのです。

 お金も素材もどうでも良くなるということは、「フルシンクロ」のボーナス報酬も意味がなくなり、単なるフレーバーに落ちてしまうという事。行き着いたら惰性になってしまうのは世の常ですが、レベルも敵も15ぐらいまであってよかったんじゃないかなあ。

 

 遊んでも報酬がでない、その報酬に使いみちがない。となると世界は途端に色を変えてしまうもので、前述したこととは矛盾してしまいますが「クエストを起動する為に移動するだけ」のゲームに戻ってしまいます。ああ、もうちょっと、もうちょっとだけロンドンと戦いたかった!

 

 ここら辺、初代Ysを思い出す感じです。あっという間にレベルがカンストし、あとは装備と腕前だけ。それはそれで別に悪くないんですが、という感じ。

 

 なお前作同様に課金要素がありますが、その課金要素をクソ馬鹿にするように街中におびただしい宝箱と高効率の繰り返し遊べるクエスト、そして定期収入があるので前作のような惨めな思いをすることは絶対にありません。レベル制度があるので最初から超強い武器が渡されるということもないです。まったくユニティとは一体何だったのか。

ストーリー:若き双子の鷹、倫敦を救う。

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 「エデンの果実争奪戦」「テンプル騎士の支配からの開放」は過去のアサシンクリードシリーズでもやってきたことですが、今作は

  • 喧嘩っ早いジェイコブが街の支配開放の担当
  • 知的だがお硬いエヴィーが果実争奪戦担当

と分かれています。主人公が2人おり、1つの章の中でも「街のおかしな事に気付くジェイコブ」「エヴィーはエデンの果実の手がかりを得る」「ついにターゲットを見つけたジェイコブ!」「エデンの果実に一足先に辿り着いたテンプル騎士とエヴィは争奪戦となる!」と交互に面白い話が展開されていきます。

 特に良く出来ているのが「大物を遂に打倒したジェイコブ!」で1つの章が終わり、次の章では「新たなターゲットに挑むジェイコブ!」とやっている裏で「エヴィは大物を倒してしまった事で巻き起こる混沌を目の当たりにした!自由であってもカオスは良くない!新たな秩序をちゃんと築け、アサシン!!」と悪を倒して終わりなだけにしていない事。そして話がブツ切りのオムニバスでなく、つながっているように描き、なにより「アサシンがこの街に与えた影響」についての話をしていく事です。

 

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 今回のターゲットは聖骸布、傷を癒やすだけでなく死からも蘇らせられる秘宝です。4の主人公「エドワード・ケンウェイ」はイギリスに嫁さんを置いて海賊をしに来たという話でしたが、そのエドワードがロンドンを居所としていたのでケンウェイの残した手がかりから争奪戦が加速する…!という感じ。3から始まった物語はつながっていた…! そのケンウェイの隠しアジトが最高で、4のジャックドー号の模型や操舵輪が彼の記念の品として出てくるんです。ファンサービスありがとう…本当に…

 まあそのエドワードの息子のヘイザムがテンプル騎士になっていろいろやるから巡り巡ってロンドンはこのザマなんだけどね!

 とは言え、「支配」が目的でなく「より良くする」ことがテンプル騎士の目的なのも事実であり、労働者階級の抑圧と引き換えに産業革命に大成功し世界で最も先進的な都市にロンドンがなったのもテンプル騎士のお陰。単なる悪って訳でもないよなあとロープランチャーを撃つたびに思い出していただきたい。そんな感じ。

 そう、テンプル騎士。ジェイコブは信じたクライアントも実はテンプル騎士で内ゲバの片棒を担がされていただけだった。とか、タッグを組んだテンプル騎士とはやはり袂を分かつことになった。とか、従来のただやっつける相手で済まず相手も魅力的なのがシンジケートの凄いところです。お気に入りは乗り合い馬車会社の女社長ですね。是非あの知的なやりとりを見ていただきたい。 そして彼女を、あなたは。

 

 船のないアサシンクリードの最高傑作かも。

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 とにかくアサシンクリードシンジケートは最高でした。こんなふうに霧の街ロンドンを歩くのも、馬車でバトルするのも、何もかもが最高。2の吟遊詩人や起こった事件の話をするキャラのように、子供が新聞を売りながら(日本語で)事件の話をしてくれるのも良い。実在した偉人達が物語の脇をガチっと固めて物語が進むのもいいし、何よりラストにはアサシン達は女王陛下のアサシンとなるのだ!

 最終決戦のクロフォード戦ですれ違う姉弟が決めた一撃なんかもう、これまでのシリーズの集大成と言っても過言では無かったと思います。

 

 DLCで本編の20年後を舞台にした「切り裂きジャック」編もあったり、アサクリなのにDLCで大真面目にサスペンスとアドベンチャーやる「凶悪犯罪」編もあったりして、本編以外も実によく出来ている。是非、シンジケートはシーズンパス付きの完全版で遊び倒して欲しい!

 何?まだやったことが無いだって?そいつは良かった。

 

 さあ、倫敦を救ってくれ、アサシン!