ローグとユニティ、2014年のアサシンクリードを駆け抜けたので記事にする。ユニティ編。

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「1000円くれたらゲームの中で最強の剣を売ってやるよ。」

「最強の銃も1000円くれたら最初から使えるんだぞ。」

「1ミッションクリアで2500フラン、マルチプレイ大成功で7万フラン。
 武器や防具全部買おうとすると200万フランだ。」

「で、リアルマネー1万円突っ込まずにちまちまミッションやるって?へぇ…」

cr.hatenablog.com

 2014年のアサシンクリード記事、後編。アサシンクリードユニティ編だ。本作は3での大刷新同様、既存のシステムからの一新が図られている。インターネットを通してのマルチプレイに対応し、 所謂Co-opが楽しめるとのことだ。私は一個もやったこと無いが。

 ローグにあったのは、外伝ゆえの叫び。
 ユニティにあったのは、新世代機故に何かしなければならないという慟哭である。

 さて、前の記事に書いたとおり、ユニティにあったのは慟哭である。

 人々の衝突するガサガサとした音が響き渡るパリで。

f:id:crs2:20181126010645j:plain 最も人の表示数の多いであろうミッション中のスクリーンショット

 アサシンクリードユニティのビジュアル面での最も大きな刷新はこの「群衆」である。これら全てがきちんとアニメーションし、押しのけて通ることが出来る。確かにパッとした見た目には素晴らしい。

 が、全く同じ格好の人間が相当数いる。表示数が多いのにバリエーションに乏しいため、道を行くと全く同じ人間が肩を並べて歩いていることさえある。また描画距離が相当犠牲にされており、通りを走ると人が突然ボコボコと湧いてくる瞬間を目にすることとなる。遥か昔の真・三國無双では水色や灰色の霧の中=地形すら見えない状態から敵キャラを出すことによりある程度緩和していたが、ユニティは誤魔化さない道を選んだ結果、かえって見た目がしょぼくなってしまった。Xbox360の黎明期のタイトル「ナインティナインナイツ」も遠くのキャラが酷く粗い書き割りのキャラがガサゴソしながら移動し、突然3Dになる様で笑ったものだが。

 さて、描写されるNPCの数が圧倒的に増えた。しかもそのNPCは全員動く。その場でアニメーションするという意味だけでなく、歩き回る。AIがお粗末なので、頻繁にNPC同士でぶつかる。通りの真ん中で足を止めると、そこかしこからガサガサ、ドサドサとNPC同士が衝突する音がする。試しに通りの真ん中で銃を撃ってみると、周囲20メートル程のNPCが悲鳴を上げて一斉に走り出した。が、その「逃げる人々」との連鎖反応が起きない。20人ぐらいが50メートル走して、ピタっと足を止めたらもう通常状態に戻ってしまう。

 群衆に価値は無い。「動く壁紙」でしかない。開始30分でユニティへの目新しさは消え失せてしまった。

 3よりも無残なバトルシステムと報酬系の狂い

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Ubisoft、「アサシン クリード ユニティ」開発者インタビュー - GAME Watch

―― 今回いろいろな部分が一新されていますが、1番大きく変わったのはどこですか?

パンジャマン氏: やはりマルチプレイの部分ですね。今回は初めて4人で協力プレイができるのは大きいと思います。それに合わせてバトルシステムやステルスシステムも変えています。特に戦闘は難しくなっています。以前のシリーズでは1人で10人以上の敵を倒すことができたのですが、「ユニティ」ではできなくなっています。

 ローグや4と比べると半分以下になった消費アイテム、自動回復が無くなり回復薬の連打で回復するHP、アイテムの類に頼ることはできなくなった。まあそれは良いとしよう。今作は敵がやたら銃を取り出してくる。それも良いとしよう。ソレに対しての回避手段がやたら鈍いローリングしかない。「人間の盾」「ミートシールド」と呼ばれる敵を使った回避が無くなった。恐らくマルチプレイでの乱戦で銃を抜いた敵を他のプレイヤーが叩いてサポートするというシステムなのだろうが、お陰様でシングルプレイヤーでのバトルは苦痛の域に達している。

 これに拍車をかけるのが所謂「フィニッシュムーブ」と呼ばれる、トドメ演出である。敵の体力ゲージを削り切ると、少し通常攻撃より長めの格好いいアニメーションで主人公がトドメを刺す。ところで銃の攻撃はプレイヤーの硬直などお構いなしだ。つまり「敵をやっと倒したと思ったら長ったらしいアニメでとどめを刺したせいで銃で撃たれて死んだ」という状況が生じる。あまりにも馬鹿馬鹿しい。

 更に今作、所謂「ジャストガード」のような「受け流し」も本格的に取り入れられた。敵のゲージが金色に光ったところで受け流さないと情け容赦なく攻撃を食らう。敵もコンボを決めてくるので2秒で絶命できる。ところでさっき言ったとおり敵は銃を撃ってくるし硬直などお構いなしだ。受け流しは単に「受け流すだけ」なので複数人から連続攻撃を受けるとただただ防御しつづけるしか無いため、その最中に撃たれて死ぬという構図である。素晴らしい。

 

 アサシンクリードユニティにおいて、バトルとはステルスに失敗したプレイヤーに与えられる最悪の罰だ。

 

 加えて、報酬系の狂いも酷い。冒頭で書いたように1ミッションで3000フランの報酬であり、街中で開けられる宝箱からも1500とか3000フランしか手に入らない(もちろん収集アイテムなので有限だ)のに、無音で遠距離攻撃できる「ファントムブレード」は1つ200フラン。8発買うと1600フラン。3からお馴染みのバーサーク武器は「バーサークブレード」のみに絞られ、所持可能な数は初期だと2つのみ。そして価格は1つ250フランだ。いちいちショップに買いに行くのも煩雑で仕方ない。

 ローグまでのアサクリは、それでも敵をステルスキルしたり、街中でチャンバラすることで死体を漁ることで手に入れることができた。しかし今回は「マルチプレイで手に入る金に価値をもたせたい」ためか、ほとんど入手する事ができなくなってしまった。終盤になって安いアイテムを補給するエリアを展開できる(何を言ってるのか分からないが)スキルが手に入るものの、それでも所謂「無音武器」は補給できない。マルチプレイシューティングゲームにおける「ボム」のような存在なのだから当然だろう。敵を倒して死体を漁っても十数フランしか手に入らないため、漁ることすら億劫になるのも早かった。

 一応、サブクエストを進めれば放置ゲームよろしく定期収入がある。が、それをもってしても武器や装備となると10万フランとか15万フランとかするのでさっぱり届かない。

 武器や装備はもちろん身につけることでアバターめいた変化がある。これがまた問題で、アバターめいた変化があるからこそ気軽に装備が身につけられなくなる。頭にはテカテカした革製のフードをかぶり、上半身には金ピカの刺繍のナポレオン風のジャケットを着て、腰には粗末なベルトを巻き、かと思えば膝上まである真っ白な脛当てをつけたアサシンの爆誕である。一応それらを無視して全身セットで見た目を上書きできる「衣装」のシステムもあるが、それも過去作キャラのコスプレがメインなので逃げようがない。

 そしてこの装備が非常に高額なのに今までの「所持枠強化」まで担っているのが問題というか、私は仕様に呆れて中盤から装備に触るなんて全く気が起きなかった。おかげで最後までバーサークブレードは2個のままだ。

 デザインした人には大変申し訳無いことなのだが、私はアルタイルやエツィオ、コナーやエドワードやシェイ、ライバルであり相棒であるヘイザムの格好を思い描くことはできてもユニティの主人公である「アルノ」の格好を覚えることは出来なかった。 

 ルネサンス期のアサシンに劣るフランス革命時のアサシンの「スキル」

 また、今回はシナリオを進めることによって「スキルポイント」を獲得でき、それを消費して「スキル」を習得していくシステムとなった。なのでボタン長押しの強攻撃もピストルも無く収集アイテムの宝箱は解錠スキルが無いせいで見逃さざるを得ず2からのソーシャルステルスの一つであった椅子に座っての潜伏も最初から出来ない。

 エツィオが両手に付けたアサシンブレードで敵兵を一気に二人抜く光景はアサクリファンなら誰しも脳裏に焼き付いているものだが、それすらクエストを進めポイントを獲得しそれを消費せねば行うことすら出来ない。

 また、タカの眼(敵兵が赤く光り重要なアイテムが金色に光り、というアサクリ伝統の超能力)もマルチプレイ向けに極めて弱体化されており、範囲が狭く、また連続して使用が出来ない。バトル部分も弱いのにステルス面でも弱体化している。 特に「ダブルアサシン」が初期から使えないのはかなりの痛手で、これのせいで戦闘を避けられない部分まであるのは目も当てられない。

 

 これまでで最もひどい状態になったパルクール

 アサシンクリード2で生まれたその時のエツィオを操作するシーンを覚えているだろうか。この時、下のボタンが足、上のボタンが頭、左のボタンが利き手、右のボタンがもう片方の手と対応していた。従来のアサシンクリードではこれに右トリガーによる「強行動」が組み合わさり、直感的な操作を可能にしていた。加えて多少の段差であれば飛び越えたりしていたし、トリガーを押しながら壁にむかって走ればそれだけで駆け上がったりしていた。

 が、今回は飛ばない。小さな段差も窓も都度ボタンを入力しないと飛ばない。移動先のルート検索もアホで変な方向へ飛ぶかそもそもジャンプ移動へ移行しない。極めつけにどう考えても大ジャンプで乗り移れる壁面に飛び移らない。

 

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 こんな距離、エツィオならポンと飛び移って向かいの丸いところに手をひっかけられる。しかも今回、「上方向にパルクール」「下方向にパルクール」という奇っ怪な移動操作になっており、しかもそれをボタンで行う。足だった筈の下ボタンで上側に移動し、左手だったはずの右ボタンで下側に移動する。全く直感的でない。エツィオなら移動可能なルートであれば勝手に大ジャンプしていたのにそれすら出来ない。トリガーを押しっぱなしでスムーズに移動していたエドワードのような事もできない。

 また、マルチプレイの為か意図的に移動速度を落としている。走る速度もそうだがポールの上を連続で飛び越えるときもグッ、グッと溜めが入るためテンポも非常に悪い。お陰で今作のチェイス(追跡)ミッションや脱出などのアスレチック部分はシリーズで一番苦痛なものとなってしまった。

 マップも大きな通りでの建物間のロープの渡しが足らず、またローグで登場したワイヤー移動が無いためプレイヤーはのさのさと地面を歩いたり最悪の場合一度水に落ちてから登らなければならない箇所が出てくる。パリは三階建ての高い建物が多く、直線的な移動が困難だ。なので中を通れる民家がある。が、前述の通り窓も簡単に超えられない為入るのも出るのもストレスだ。

 

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 馬も無い(1からあったのに!)のでファストトラベルをしようとするが、まあ画像を見てほしい。ショップ、繰り返し遊べるミッション、宝箱、サブクエスト、マルチプレイ用ミッション、ギャングが守っている宝箱、何もかもが映っている為もはや全体マップを見ることすら億劫だ。ここからカーソルを動かして早送りマークの所に合わせて、長いロード時間を挟んでようやく目的地への移動が可能となる。

 が、所謂ビューポイント・シンクロ出来る場所の解除は前述のパルクールの劣化によりロケーションは最高(特にノートルダム大聖堂に登るのは最高)でも最早面倒くさいレベルに成り下がっており、しかもマップとロケーションの数が合っていないところがあるためファストトラベル後に目的地に行くのも面倒くさい。いや、実際のパリを再現したということなのでそこに歴史的建造物が無いのが問題なのだろうが、それなら地蔵とかアサシントンネルとか鳩小屋とかなんかやりようがあるだろう。そういうの置きなさいよ。

 なお、サブクエストはクソみたいな「お使い」の詰合せであるため割愛する。こういうのを潰すのが「やりごたえ」なら私は御免こうむる。

 

 歴史の裏にアサシンの姿があったのではなく、単に同時期の抗争の物語。

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 ユニティの物語の話に移ろう。主人公の「アルノ・ドリアン」は同日発売だった外伝「ローグ」のラストでアサシンである父シャルルに連れられヴェルサイユ宮殿に行き、そこでエリスという少女に出会う。「ここに居るんだぞ」と言いつけを守らずエリスと宮殿を探検していると、何やら人々が大騒ぎしている。その渦中には血まみれの父が。時計の針が天辺を指す頃には戻ってくると言っていたはずなのに。ショックで落とした懐中時計のガラスは砕けて壊れ、ムーブメントは動いていても針は二度と天辺を指すことはなくなった。その場に居合わせたエリスの父、フランソワ・デ・ラ・セールに引き取られたアルノは彼の家で育てられた。

 十数年後、アルノは留学に国外へ出ていたエリスが舞踏会に出席する事を知りパーティへ潜伏。エリスと恋仲にある彼は見事彼女との密会に成功するが、その直後フランソワ・デ・ラ・セールが何者かに暗殺される現場に出くわし、犯人として捕らえられてしまう。バスティーユ牢獄の監房で父シャルルを知るアサシン「ベレック」と出会ったアルノはアサシンとして目覚め、バスティーユ襲撃に乗じて脱獄した。父を喪ったエリスに逢いに行くも彼女はアルノを父の仇だと言う。アルノの父はアサシン、そしてエリスの父はテンプル騎士。ふたりが出会ったのは偶然ではなく、ローグのラストで描かれた「箱」の奪取のために追うものと追われるものの子であり必然であったからだと。

 しかして、テンプル騎士フランソワ・デ・ラ・セールは暗殺者であって殺人鬼ではない。目的は同じであっても道を違えただけのアサシン教団と停戦協定を結んでいたし、何よりアサシンの子であっても罪はない。だからこそ父をテンプル騎士に殺されたアサシンの子を、自らの元で立派に育て上げたのだから。

 実の父のアサシン、育ての親のテンプル騎士、二人を殺された若きアサシン「アルノ・ドリアン」の仇討ちの物語がアサシンクリードユニティである。

 

 物語の軸にあるのは王党派とジャコバン派…というよりはテンプル騎士とアサシン教団のハト派タカ派である。革命はその添え物でしか無い。

アサシン教団

  • マスター達(ハト派
    大義を重んじすぎた為、動きが非常に鈍い。
  • ベレック(タカ派
    テンプル騎士との同盟に反対しマスターの一人を暗殺する。一応アルノの師匠。アルノの父シャルルの友だった。

テンプル騎士団

  • フランソワ・デ・ラ・セール(ハト派
    タカ派に暗殺される。
  • ラフレニエール(ハト派
    フランソワの娘であるエリスをタカ派から守るために部隊を準備していた所、話を聞かないアルノに殺される。かわいそう。
  • 急進派の皆様(タカ派
    デ・ラ・セールを殺した為、片っ端からアルノに殺される。話を聞かないで殺しちゃった為度々次の手がかりが無くなる。

 こんな感じであり、それのおつまみ程度に歴史的な事件が進行する。テュイルリー宮殿が暴徒に取り囲まれたのでルイ16世と懇意にしてた証拠の手紙燃やしに行ったらナポレオンに会いましたとか、ナポレオン曰く監獄で大虐殺が起きそうだからちょっと止めてきてよ→以後ナポレオン出てこないとか、テンプル騎士に唆されて悪いことしたタカ派を片っ端から殺している間に、いつの間にやらルイ16世のギロチン処刑になっているとか。ロベスピエールも出てくるけど演説中に毒飲ませてラリったお話させて失脚させてついでに頬も撃ち抜いておきますかとか、そんな程度である。

 ちなみにルイ16世のところでチラっと出てきたナポレオンだが、アサクリ史では彼が「リンゴ」と呼ばれるエデンの果実、即ち1でも2でも出てきたあの輝く洗脳装置及び知恵の手に入るアレの所持者である事が既存シリーズ上で明らかになっている。なのでコソコソやっていたのは「リンゴ入手」であったことは間違いなかろう。他にもエジソンケネディヒトラーガンジー、ワシントン、エリザベス1世等がこのリンゴを用いて歴史を変えている。

 今回のラスボスは銀細工師ジェルマン。4でも出てきたアニムス無しで過去の記憶を得てしまう「賢者」である。「よろしくないもの」を一掃して素晴らしい世界を作ってやろうと理想に燃え、テンプル騎士内で抗争を繰り広げた末にアルノに倒されてしまうのだった。何もかもデ・ラ・セールさん殺したのが悪い。

 

 これ、フランス革命でやる必要、ある?

 何が良くないって、作中でアルノが「へぇ~革命っすか~、自由バンザイっすよね~」という通り、作品にとっての歴史や作中の出来事がその程度の扱いだという事である。もっと、こう、「父を失いテンプル騎士に育てられた青年貴族、その正体はマリー・アントワネットに仕える”王妃様のアサシン”だった!」とか「暴動を主導しているのは実はテンプル騎士だった!時代の流れを止めることは出来ないのか!」とか「レオナルド・ダ・ヴィンチポジションでシャルル=アンリ・サンソンが出て来て、ミッションで度々仲良くしてるんだけども、その彼がマリーを処刑してしまった…!」とか、本当にやりようは幾らでもあったというのに、やってることはテンプル騎士との抗争、およびテンプル騎士の内部抗争全部潰すマンなのだ。本当に題材がもったいない。

 

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 極めつけがクリア後に渡される「壊れたエデンの剣」と「アルノのマスターアサシンの装束」で、エツィオのサーガで描かれた「受け継がれるエデンの果実」のようなドラマも無く、切れ味の良い剣としてクリア後はアルノがぶんぶん振り回すだけ。「マスターアサシンの装束」というのもおかしいもので、アルノはルイ16世処刑の際にジェルマンを取り逃がした事や捜査の過程であんまりにアサシン教団を無視して動きすぎたため作中でクビになっているのである。クビになっているので教団での地位というのは無いし、今後も見込めない。なのに最高位である「マスターアサシン」の服がクリア後にポンと渡される。一体何なんだこれは。

 クリア後にアサシンのアジトに出向いても各マスターやかつての同胞たちは何の反応も示さず、ただの「動く壁紙」に成り果てていた。このゲームを象徴する光景として多くのプレイヤーが目にしただろう。

慟哭。

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 テンプル騎士とアサシン教団に別れた愛し合う二人、テンプル騎士とアサシンの抗争、テンプル騎士の内部抗争、フランス革命、パリ、用意しなければならない膨大なボリューム、採用が決まってしまったマイクロトランザクションマルチプレイ、それに価値を持たせるためのプレイヤーの弱体化…

 新世代機で大規模に刷新して、新しいことをしなければならない。今の時代に沿ったことをなんとかしなければならない。何かしなければならない。しょうがないんだ。限られた時間の中ではこうするしかないんだ。4年もかかったユニティのリリースだけはしなければならないんだ。そんな慟哭が聞こえてくるような作品だった。

 

 最後に、壊れたエデンの剣を振るってみた。

 レベル3の敵が1撃で死んだ。

 同じ威力の剣が、1000円で売られていた。

 つまりこれと同じ事は、1000円払えば出来てたって事か。

 

 私は何もかもが馬鹿らしい、空っぽのパリを後にした。ただただ、開発陣の慟哭が、遊んだ後に少しだけ胸の中でこだました。

 

 

PS4版はフレームレートが安定しない上にそもそもが低いので遊ばないほうが良いです。