アサシンクリード4めっちゃ面白かった。

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アサシンクリード4をクリアした。露骨すぎる収集要素、具体的に言えば「アニムスの欠片」以外は集めきってのクリアだった。プレイ時間は30時間。

 

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前作がクソゲー過ぎて批判記事まで書いたわけだが、アサシンクリード4は3に対して悪い印象があればあるほど「あんなもの作りやがって馬鹿野郎が!」と言いながら楽しめる傑作である。特に前作で「海戦」が気に入ったならば是非遊んで欲しい。

アサシンクリード4はオープンワールドで暴れたい人に、ようやく「ご褒美」をくれたのだ。


「偉大な車泥棒」の成し得なかった「略奪」

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オープンワールドのゲームで「道を歩く市民」や「通りがかった車」に攻撃を仕掛け、警察から逃げ回るのは楽しい。楽しいが、それも最初の数回だけだ。すぐに飽きてしまう。その大暴れに対して「報酬」が支払われないし、AIが寄ってくるという反応ぐらいしか楽しむモノが無いからだ。

アサシンクリード4は広い広いカリブ海を、船とファストトラベルを駆使して移動する。従来のアサシンクリードと比べると、明確に「ワールドマップ」というのが出現したのが新しい。ワールドマップを移動し、街や砦などに向かうわけである。当然、移動はシームレスに行われる。馬は居なくなったが船がある。安心して欲しい。マシャフからエルサレムの移動よりも、ずっとずっとこの船旅は刺激的だ!

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そしてそのワールドマップにはイギリス、スペイン、ポルトガル、海賊船など様々な所属の船が居る。船は売ると金になる「砂糖」や「ラム酒」、自分の船の強化に使える「鋼材」や「木材」を積んでおり、強く大型の船であるほどその積載量は増えていく。つまり、「デカい奴を叩けば報酬もガッポリ」というワケだ。

宝を満載した船が悠々と目の前を通り過ぎるのを見過ごせるだろうか?いいや見過ごせるわけが無い。今作の主人公「エドワード・ケンウェイ」はカリブ海で大儲けしてやろうとイギリスの片田舎から出てきたロクでもない海賊だ。ケンウェイ海賊団のジャックドー号の前を横切ったのが奴らの運の尽きだ。野郎共、腹一杯弾を食らわせてやれ。

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マストは焼け火薬に火が燃え移り大騒ぎ。そしたら次は「乗り込み」の時間だ。船員がフックをかけて引っ張り、相手の船員の白目が見えるような距離になったらロープを使って相手のデッキに乗り移ってやれ。

 

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あとは相手が降伏するまで、船をめちゃくちゃにしてやるだけだ。ケンウェイ海賊団にあっさり降伏しなかったことを後悔させてやるべきだ。奴らがビビって剣から手を離すまで容赦するんじゃねえ。

従来のゲームでは通りがかった車にロケットランチャーを撃ち、警察から逃げるぐらいしかやることの無かった「オープンワールドの住人達」をこんな風に「略奪対象」にしたんだからたまらない。UBIはまた一つ、3Dアクションゲームを革新したと断言していいだろう。


パイレーツオブカリビアン

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リベレーション、3と退屈でしょうが無かったメインストーリーは見事に解消された。主人公「エドワード・ケンウェイ」の脇を固めるのは黒髭「エドワード・サッチ」とか「ベンジャミン・ホーニゴールド」、「メアリ・リードとアン・ボニー」に大海賊「バーソロミュー・ロバーツ」まで出てくる。最早海賊BASARAと言ってもいい。

エドワードは黒髭と共に「海賊共和国」カリブ海に築こうとするのだが、運悪くとある航海中に嵐に巻き込まれてしまう。生き延びたのはエドワードとダンカンと名乗るアサシンだけ。ダンカンもこっちを殺しにかかって来るものだから成り行きで殺し、手に入れた地図と小瓶を携えダンカンに成りきって砦に潜ってみれば、なんと出迎えたのはスペイン領キューバの総督「ラウレアーノ・トーレスで、しかもトーレス一味はテンプル騎士だったのだからさあ大変。トーレス一味が血眼になって探すのはカリブ海に隠された古代遺跡「観測所」。「観測所」には地球上のありとあらゆる人間の居場所を見通せる機能があるらしく、テンプル騎士の支配にはもってこいの代物だ。

命からがら逃げ出したエドワードは、いつか「観測所」を手に入れてビッグになってイギリスに置いてきた嫁さんに惚れ直して貰おうと目をキラキラ。どさくさ紛れに奪った船に「ジャックドー」と名を付けて、海賊共和国の黒旗<ブラック・フラッグを掲げ、ここに誕生ケンウェイ海賊団!

…という導入部の時点で既に面白い。何だったんだ3の退屈なヘイザムとかいうおっさんがインディアンと子作りするまでの展開は。

 

物語はテンプル騎士とアサシン教団の「観測所」を巡る戦いだけで無く、勿論海賊パートも充実している。海賊共和国が根城にしているナッソーという街に疫病が蔓延すれば沈没船に潜って薬を探し、ときに街を襲ってまで手に入れたりする。海賊の野郎共は不器用で乱暴で、だけどもどこか憎めない面白い奴らばかりだ。僕がお気に入りなのはやっぱり黒髭「エドワード・サッチ」。帽子に導火線を付けてパチパチさせて人質を怖がらせるシーン(本人曰く「悪魔になる」だそうだ)なんかもう最高だった。

そして海賊につきものなのは、やっぱり彼らの活動期間の短さと、それについて回る死に様だ。「俺もそろそろ50になる。落ち着いて航海がしたい」と呟いた黒髭は、引退の日に小さな村を島ごと焼き尽くされ、死闘の末に殺されてしまう。その彼の「ケンウェイ!金なんかねぇ世界なら 俺達は英雄だったろう!」という今際の際の言葉が忘れられない。何度も切られて何度も撃たれて死なねえで、後ろからばっさりやられてようやくだとか、なんつー死に方だよ、おっさん。


「賢者」を巡る戦いと「賢者」の意志

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アサシンクリード4が見事なのは、今まで「変な物を作ったのが先史文明人」「現代編だけで絡んでくる鬱陶しい奴」ぐらいの存在だったのを、過去編にもきっちり絡めてきた所である。今回のキーワードである「賢者」は、言うならば「アニムス無しで過去の記憶を持ってしまう人間」で、「観測所」の争奪戦はこの「賢者」の争奪戦でもあった。

この賢者が巨乳眼鏡のとっぽい女の子なら話は早かったのだが、この賢者が長い口髭を蓄えたおっさんで、しかも頭が回るのだからタチが悪い。アサシン教団と協力してこのおっさんを助けたわけだが、賢者は自らの持っている記憶と「観測所」を使い”人生を太く短く”楽しもうとし始めたから大変だ。このおっさんの名はロバーツ。後の世に「大海賊 バーソロミュー・ロバーツ」と恐れられる男である。アサクリはここらへんの配役が最高だよねほんと。

 

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過去に何度も登場したPoE(エデンの果実)による幻惑シーンだが、ついに今回はエドワード・ケンウェイ…つまりプレイヤーがそれを受けることになる。(正確には酒に酔って見た夢らしいが、私にはそう思えない)ビッグになろう、妻を見返してやろうと欲しい物のためにいろんな血を流させてきたケンウェイは、彼の積み重ねてきた物の重さ故に悪夢を見た。

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初めは砂に這いつくばり、死んでいった者の夢を見た。
次は海の底に沈み、自らが沈めていった者の夢を見た。
最後は夢見た裕福な暮らしの中、幾度となくロバーツを殺す夢を見た。

Hotline miamiやFARCRY3、Spec Ops:The Lineあたりを彷彿とさせる「プレイヤーに体験させる悪夢」の使い方も文句なし。女に逃げられて海賊になって、「観測所」なんて夢を見ていろんな人を殺したり死なせたロクでもねえ野郎なんだがら、これぐらいの悪夢を見て貰わなきゃね。いやあ、絶品でした

もちろんケンウェイとロバーツの戦いは船上で決着が付く。わかってるねえおい。


 

現代編。「知識欲」に突き動かされるプレイヤー。

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さて、アサシンクリード4の現代編だが、従来の作品と打って変わってテンプル騎士サイドからの話になっている。正確に言えばアブスターゴのダイブ型ゲーム会社の社員だ。プレイヤーは「新作ゲームの録画」…遺伝子記憶に潜り様々な情景を取り出し記録すること…を目的に、エドワード・ケンウェイの人生を追体験している。

熱心なアサシンクリードファンならもうお分かりだろう。これは1でデズモンドの行った「アルタイルのリンゴ探し」と同じだ。今回は「観測所探し」である。3の最後で死んでしまったデズモンドはアブスターゴに回収され、進化したアニムスによる「外部サンプルへのダイブ」によって何十人ものスタッフで探られる事になったのだ。

過去編をプレイすると、アブスターゴに潜入したアサシン教団の者の指令を聞きながらアブスターゴエンタテイメント社内のパソコンを片っ端からハッキング出来るようになる。プレイヤーキャラ=ゲーム内のキャラは何のことかは分からない情報も、プレイヤー=遊んでいる我々には有益な情報というのも実にアサシンクリードらしいメタい展開だ。

2から続いてきた「歴史の裏側」を明かすハッキングは、テンプル騎士団の内情や「テンプル騎士団が解析したアサシン教団についての情報」だったり、「アニムス誕生秘話」だったりして、アサシンクリード世界に浸かるには絶品の情報ばかり。

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画像は「年に1本面白いダイブ型ゲームを作らなきゃいけないんだ!」とまるでUBIモントリオールかのような事になっているアブスターゴエンタテイメント社内が洗い出した「デズモンドの記憶のおもしろポイント」である。父方の系譜は勿論エツィオとコナーの事を表わしている。これの他にも「エツィオの人生はエンタメとして良くない」とか「コナーの話はまあまあなんじゃないの」とか歴代のアサシンの話をバッサリ切った評価レポートがあったり、「ロドリゴ・ボルジアは素晴らしい人だったけどアサシンに殺された!!!」のようなシリーズをやっていればやっているほどツッコミ甲斐のあるドキュメントまでもうやりたい放題。

デズモンド自身が父親に向けた録音メッセージなんかもあるので、リベレーションや3でデズモンドが気に入った諸兄も大満足だと思う。

 

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ただしハッキングミニゲームは作った人間が悪のりしたのが、どんどん難度が上がっておりぶっちゃけ面倒くさく感じた。何か悲しくて2014年にフロッガーの特訓をしなきゃいけないのだ!

 

現代編のラストに「アブスターゴエンタテイメント社内に潜り込んだアサシン教団のスパイ」が出てくるのだが、その正体というか風貌がもう最高だ。お前、ヒゲわざわざそうしたのかよ!ってね。


かつて来たりしものと「賢者」について

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今作の「かつて来たりしもの」は「インターネット世界で自らの精神体を再構築しようとしてるけど上手くいかない」程度の出演。あんたらは出張ってこなくて良いってば。

で、本題が「スパイの残した付箋」である。スパイは「かつて来たりしもの」の記憶に苦しむどころか先史文明人の事を完全に理解するどころか崇拝し、今の文明の事を憎む文章を書き残している。

その中には「今の文明が本格的に腐り始めたのは機械が出来てから」「車に振り回され要らん音ばっかり録音しそのくせあの機械達は自分から動きもしない」とあり旧約聖書

「そして神は、『われわれに似るように、われわれのかたちに、人を造ろう。・・・』と仰せられた。神はこのように、人をご自身のかたちに創造された。」(1:26,27)

を彷彿とさせる言い回しもある。根本的に人間は神=先史文明人に支配される者なのだから。自らの支配下に人よりも更に劣化(自ら思考し動くこともないもの)を作るなといっているのである。今後は「テンプル騎士」「アサシン」だけでなく彼らのような先史文明人を復活させようとする「賢者」という勢力も登場する……のかもしれない。


システム。「プレイヤーを不快にさせない」ために。

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アサシンクリード4はメインのシリーズとしては6作目となり、そして前作の3で大変な失敗をした。クソも面白くない収集、全く機能しないファストトラベル、見所のない町、遊ぶ気のしない交易、全てが最悪だ。4はそれらを全面的に刷新している。3から引き継がれているのなんて「木」と「ロープダート」ぐらいじゃないのかってぐらいだ。上の写真はプレイヤーを退屈させない「スペイン船とイギリス船の戦闘」である。こんなイベントも海上じゃ日常茶飯事だ。

 

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まず戦闘。BHまでのチャンバラが帰ってきた。この時点で高得点。適当にボタン連打して滅多切りにして好きにフィニッシュを決めて良い。スティックを倒した方向にコンボを決めれば一対多でもどんどん殺せる。単調にならないように敵がどんどん切り込んでくるし、それをちゃんと弾かないと簡単にシンクロ解除=死んでやりなおしになるので眠くはならない。

かつてダヴィンチの作ってくれた「毒」に似た要素として、「眠り吹き矢」「凶暴吹き矢」の二つが用意された。3とは何だったのか!吹き矢は音がしないので草むらに隠れてバシバシ撃って良いし、矢は現地で製作出来るのも大きい。

更には武器メニューの改善が挙げられる。画像のように十字キーで選択だ。3とは何だったのか!最初からこうしろ。マジで。左右キーに割り当てられるのはYボタンに装備できるもの、上下はXボタンに装備できるものなので非常にわかりやすい。ピストルを強化により4挺まで所持でき、Yボタン連打でいざという時に必殺技のように使えるのも格好良い……が、ピストルは一撃じゃないのでただよろめかせるだけになるのが玉に瑕。生き延びられたらサクっと殺しておこう。

ただし拾える特殊武器は銃剣付きのフリントロックと斧しかないのでBHみたいな特殊武器チャンバラは出来ない。そこは諦めよう。

 

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潜入は新要素である「草むら」=中でゆっくり移動可能な隠れ場所の登場によりずいぶんと楽になった。建物の影から影へ移動するので無く、とりあえず草むらに隠れておけば見つからないので安心して遊べる。メインミッションでは一見どうとでも行けそうな所からルートを探す従来の楽しさもそのままで、「正解ルートを見つけたらトリガーひきっぱなしで軽やかに飛び跳ねて疾走する」というBHのチェイスミッションを思い出すアスレチックも健在。

 

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ただ、少し「尾行ミッション」と「○○を探せミッション」が多すぎた感があるので、キャラにペラペラ喋らせるにしてももうちょっとやり方を考えて欲しいところ。これらのミッション中に聞く量だけで結構あり、話も面白いのだが回数が多いと尾行も面倒になってしまう。

 

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流石に3のようなクソ過ぎるサブシンクロ要素はほぼ無くなったが、「見つからない」「戦闘状態にならない」のようなものを置くならTrialsシリーズのようにチェックポイントと高速リスタートを用意すべきだと思う。BHだけならつきあえたが、R、3に引き続き4でもやる気はしなかった。理不尽な設定は見た感じされてないので、つきあいたい人はつきあってみてはいかがだろう。

 

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収集要素とマップ自体の話に移ろう。今作はワールドマップだと砦、街だとビューポイントでシンクロする事により宝箱、アニムスの欠片を初めとした全てのマップ上収集要素が表示される。もう地図を買うこともwikiを開くこともしなくてよい。しかも砦とビューポイントはファストトラベル地点も兼ねており高速移動したい放題。最新のアサシンはルーラしたい放題なのだ。船旅は楽しいとは言え移動時間が長いと眠くなるので良い判断だったと言える。

またアニムスの欠片は話に全く関係なくチートがオンラインになるだけなので放置してよく、宝箱はさして金が入ってないのでそこまで興味がないなら無視して良い。個数も少ない。瓶の中には別の「賢者」の文書が詰めてあるので読みたくなるし、楽譜は集めると航海中の船乗りの歌が増えるので集めたくなる。と言った具合だ。

 

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今作最大の収集要素がこの「宝の地図」である。宝の地図は島に打ち上がったりしている「探検家の死体」を探して地図を獲得し、地図を見ながら探してお宝をゲットしようというもの。

最初は面白かったのだがこれが22回もあると流石に参った。何せこの「宝」には「船の最終強化パーツ」が多分に含まれている。船の強化は金と略奪した物資だけでは行えず、「最終強化設計図」と言うものを宝探しで手に入れなくてはいけない。

しかもこれだけでは飽きたらず「そんなことをしなくても強化できるDLC 200円」などと言って来るものだから、もうあきれてしまった。せっかく面白いゲームなのにここで興を削がないでくれ!

なお死体の位置は各地の酒場でも入手できるのでそんなに手間では無いことだけ擁護しておく。

 

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「狩猟」の要素もずいぶん緩和された。メインミッションを進める度に新しい動物が狩れるようになるので、2匹ずつ狩っておけばそれだけで強化アイテムが作れる。これは海も陸も同じなので、見かけたらとりあえず銛漁。見かけたら射殺で全く問題ない。

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また面倒くさがりのために毛皮はかなりの高額ながら店で買える。素晴らしい!今更サルとか倒すの面倒な人は略奪して稼いだ金で毛皮を買ってしまえば良いのだ!とは言え漁は結構面白いし、前作と違って吹き矢で眠らせてしまえばそれでおしまいなので地上での狩りも快適であることも書いておこう。

 

 

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さて、序盤でベタ褒めした略奪要素なのだが、残念な点が二つある。一つは「船団」を襲うと一隻ずつ乗り込まなきゃいけないので手間になり、最終的に一番デカい船以外は沈めて終わりになってしまうことだ。こちらも随伴の船を2隻でいいから持って、まとめて略奪出来るようにした方が良いと思った。

二つ目はガレオン(一番デカい船)の体力。ガレオン船スクーナーやフリゲートのような柔らかさでないというのは理解できるものの、バカスカ大砲の弾を食らって穴だらけになっているはずなのに「体力バーが減ってない」という理由でピンピンしているのがもったいないと思った。それが顕著になるのが画像にもある「伝説の船」というチャレンジミッション。何百発撃ち込んでも沈まないし旋回半径は異様に狭いしでエースコンバットである。それはアサクリに求めてなーい!

なお最終アップグレードを手に入れればちょっとヌルくはなるものの、言い換えてみれば「アップグレードしないと倒せねえ」「倒すのには骨が折れる」という事であり、あんまり気持ちよくなかったのが正直なところである。


ケンウェイの交易艦隊これくしょん

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さて海賊として乗り込んだ船は略奪後にバラして修理に使うだけで無く、「交易艦隊」というモードで手駒として使うことが出来る。小型の船から巨大な戦列艦まで派遣して金稼ぎが出来るのだが、用途はそれだけではない。画像のように3v3で編成し、船を沈めて航路を確保するのも重要だ。

この戦闘は自動で行われ、沈んだ船はもう戻ってこないので引き際が肝心となる。ん?どこかで聞いたような気がするな?遠征はゲーム内時間でなくリアルタイムでカウントされるので、長い遠征に出すと丸一日戻ってこないこともよくあるはなしだ 。ん?どこかで聞いた気がするな?

とにかく、このケンウェイの交易艦隊これくしょん、略して艦これはスマホからも出来るので暇な時間にいじったりすると良いのでは無かろうか。ゲーム中に一気に指令をだして、次の起動時に金がたんまり貯まってるのはなかなか良い気分である。提督が鎮守府に着任してないけど。

なおこのモードはご存じとは思うが「アサシン支部」のそれをレベル上げ不要にし、ワールドマップ移動中に強いのを捕獲してきて使うという改修が行われたものである。今作はアサシン支部も弟子もないが、このモードで稼いだりしていこう。


そしてならず者は海賊からアサシンになり、父となった。

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「自由」の為に他者を踏みにじってきた海賊、エドワード・ケンウェイ。彼が犯した「アサシン教団のアジトの地図をテンプル騎士に渡した」という過ちを、彼は金の為じゃ無く、己が「信条」の為に戦って償った。「観測所」を、こんな者は人の手に余るんだと言い切った彼は、もう海賊ではなく立派なアサシンであった。

 

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たくさんの海賊が死んでいった。その中には道を違え、自ら手にかけた者も居た。彼らが追いかけた財宝を封印し、エドワード・ケンウェイはカリブ海を後にする。

 

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ロバーツ、そしてテンプル騎士との最終決戦前にエドワードはイギリスに残した妻、キャロラインに手紙を書いた。だが、全てが終わった後にイギリスからの返事を開いてみれば、そこにはキャロラインが随分前に亡くなった事が書かれていたのである。最初っから、エドワードの夢は叶わぬ儚い夢だったのだ。

 

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だけどもそれで終わりでは無く。
キャロラインとの間に遺された娘は立派な淑女に育っていて。

 

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イギリスから海賊としてやってきた若者は、
戦いを重ねアサシンになり…
そして父としてイギリスに帰るのだった。

 

っていうこのエンディングも う 最 っ 高 。原作未プレイでこのレビュー読んじゃった人!いいからもう遊べ!アサシンクリード4は傑作だぞ!マジで!3で失望した人ほど遊べ!遊びたかったアサクリがここにあるぞ!

アサクリ4、30時間と8000字弱の楽しい航海でした。ありがとう。

 

注意:Uplay版を字幕プレイしようとすると黒背景が出ない上、Steam版と違って日本語音声が付かないので鍵屋からPC版を買う場合は「SteamDRM版」を買いましょう。